『バイクで北海道を走ってみよう』(2) 大八木 雅之


6月21日
 層雲峡リフトを降り一般観光客とお別れして、残雪の上を登っていく。2時間 足らずで黒岳山頂に着くと、雪のストライプが前に広がる。少し歩いて雲ノ平に行くと、 一面にキバナシャクナゲやミネズオウが咲いている。広大な風景の中に自分1人、写真を撮り続ける。

6月26日
 富良野岳の山開き。太鼓が鳴り響く中を登り始める。
 少しガスのたちこめる幻想的な雰囲気の中、雪が解けて一斉に咲き始めた花々に参加者たちは圧倒され、カメラのシャッターを押す。登山は初めてという若い女性も「登るかどうか迷ったけど、お花がいっぱいで!来てよかった!」

登山家でなく写真家になろう
 北海道は花の山。誰よりも速く登るのではなく、誰よりもゆっくり歩いて、たくさんの花や景色を見て、たくさんの写真を撮ろう。

山の動植物を守ろう
 心無い人たちの手により、多くの動植物が絶滅の危機にある。特にアポイ岳は壊滅的。 山の花は、その山に咲いていてこそ美しい。
・採取をしない(山菜も含む)
・登山道から外れない。
・タバコの吸い殻やゴミは周囲数mの生態系を破壊する。
・先の尖ったストックや三脚は植物を傷つける。

旅人宿がおすすめ
 気候や花の状況は日々変化する。経験豊富な宿主や同宿者から、最適なコースや写真の撮り方を教えてもらおう。夜はみんなでデジカメ写真を見せ合いながら一杯やるのがいい。

(参考)
大雪山の麓の宿「ゆわんと村」 http://yuwanto.sakura.ne.jp/
 大雪山系ならここ。雨の日は上川ラーメンや旭山動物園へ。
「鱒や」 http://www.sip.or.jp/~trout/
 宿主はフライフィッシャー、アウトドアカメラマン。西別・摩周岳、硫黄山が近い。

大八木 雅之(おおやぎ まさゆき)
1963年京都生まれ。ホームページ制作編集。パソコン・家電製品のリサイクル業。北海道でのツーリング・山歩きは1994年より16回目。自然体験.comの編集に参加。

■バックナンバー
『バイクで北海道を走ってみよう』(1)
『バイクで北海道を走ってみよう』(2)
『バイクで北海道を走ってみよう』(3)