2007年度 選考結果発表    
2007年度「第6回 トム・ソーヤースクール企画コンテスト」の審査会が開催され
厳正な審査の結果、文部科学大臣賞、安藤百福賞など各賞が
下記の通り決定いたしました。

■学校団体部門
文部科学大臣奨励賞 賞金100万円+副賞チキンラーメン1年分
  団 体 名 大町市立第一中学校探研部(長野県) 速報レポート
  企 画 名 「手づくりカヌーによる仁科三湖探研」
  活動内容 部員が力を合わせ、ベニヤ板でカヌーを手作りし、そのカヌーで地元・仁科三湖の横断と学習探研する活動。
  受賞理由 手作りカヌーによる仁科三湖縦断という活動は、生徒の自信と郷土愛を育むという目的に合致している。参加者の規模は大きいとはいえないが、ものづくりとカヌーでの挑戦という貴重な体験の機会を提供した点に、本事業の特色が認められる。また、中学校のクラブ活動としては珍しい活動と思われ、子どもたちの協力し合う姿もよく見えるとともに、指導教諭や学校長の熱意もよく伝わり、全国の中学校の参考になるであろう。
 
優秀賞 賞金50万円+副賞チキンラーメン半年分
  団 体 名 群馬県甘楽郡甘楽町立新屋小学校(群馬県) 速報レポート
  企 画 名 「ぼくらの ふるさと 学び隊‥大地と水と大空と‥豊かな自然の中でがんばるぞ」
  活動内容 米作り、タマネギの収穫、月食と木星の観察、天引石の観察、水生昆虫生態観察など、総合的な自然体験学習を半年間にわたって企画。
  受賞理由 総合的な学習の時間の一環として本事業を明確に位置づけ、児童、民間、保護者が一体となって、6ヶ月という長期にわたって農業体験を展開している点が高く評価できる。また、サマースクールにおいても、参加児童が少ないという課題は残るが、地域の自然、文化、歴史を活かした活動は、児童の郷土に対する理解を深める上で効果的であった。食料の自給率の問題など、今日的な着眼も評価の対象となった。
 
■一般団体部門
安藤百福賞 賞金100万円+副賞チキンラーメン1年分
  団 体 名 広島県山岳連盟(広島県) 速報レポート
  企 画 名 「わんぱく登山部」
  活動内容 山登りや沢登などの山遊びを通して、子どもたちに「楽しい」「好き」といった、気持ちの原体験を提供する活動。
  受賞理由 山岳連盟が組織をあげて子どものための登山を企画、運営、指導にあたったもので、わが国では数少ないユニークな取り組みであろう。年間11回計17日登山を実施し、それぞれ小学3~6年生30~35人が参加している点は高く評価できる。また、昔からおこなわれていた大人から子どもへの遊びや文化の継承が、「山あそび」という形でごく自然に行われていることと、それがきっかけとなって現代の若い親たちにも、自然に目を向けさせることに成功している点が特に高く評価できる。日本の登山界復興のためにも、このような地道な努力が大切であろう。
 
優秀賞 賞金50万円+副賞チキンラーメン半年分
  団 体 名 シニア自然大学CONE枚方・交野地区実行委員会(大阪府)
  企 画 名 「枚方子ども自然教室」
  活動内容 子どもたちが自分で考え、自然や環境、エコ問題に関心を持ち、身近なところから環境美化活動を行う体験プログラムを企画。セミの抜け殻、タンポポの生態調査、トンボ池作りなどを季節ごとに計画。
  受賞理由 地域の4小学校、公園、学習センターなどを利用して5~12月に計24回、延べ1,494人が参加したその規模の大きさは特筆に価する。主として植物観察を中心とした地味なプログラムであったが、参加者及びスタッフ双方が長期にわたって継続できたことは特筆に値する。スタッフの指導能力の一層の向上が今後の課題と考えられるが、これからのシニアの活動の指針となり、都市部でもこれだけの活動ができることを実証した。
 

■トム・ソーヤー奨励賞
今年度は、プログラム面では優秀賞には及ばなかったものの、企画内容がユニークであり、さらなる発展が期待できる団体に対し、「トム・ソーヤー奨励賞」(副賞 チキンラーメン半年分)を設けて特別に表彰することと致しました。
トム・ソーヤー奨励賞 副賞チキンラーメン半年分
  団 体 名 名古屋大学博物館(愛知県) 速報レポート
  企 画 名 「地球教室 -河原の石で作る石包丁-」
  活動内容 石包丁を作る、をテーマにした自然体験活動。木曽川の河原で、「石包丁にむいている」石ころを採取し、石包丁をつくり、実際に肉を切り調理をするなどの体験学習を行う。また、火おこしやカレーラーメン作りなどを、石包丁の利用を通して、自然を体験する企画。
  受賞理由 「川原の石で包丁を作ろう」という魅力的なキャッチフレーズのもと、大学の所有する標本を活用し、専門家による実習を行うなど特色ある事業である。目的であるナチュラリストの育成を目指すには、実施期日が短かかったのが残念ではあるが、今後、より長期の発展性のあるプログラムが期待される。
 
トム・ソーヤー奨励賞 副賞チキンラーメン半年分
  団 体 名 奈良・自然への感動を伝える会「ならなぎ」(奈良県) 速報レポート
  企 画 名 「親子自然観察教室」
  活動内容 「鹿がつくる奈良公園の自然を学習する」をテーマに、奈良の世界文化遺産や、公園のエコシステムを学習する。小さな大自然といわれる奈良公園で、多彩な自然体験プログラムを企画。
  受賞理由 鹿を題材に奈良公園の自然を親子で学習するもので「鹿はどんぐり大好き」や「糞虫ルリセンチコガネ探し」など、観光客ではわからない興味ある新しい発見が随所に読み取れる。親子の小グループ編成、適切な時間配分、独自のコース設定、指導スタッフの事前研修など質の高い指導体制が特色として挙げられる。