2007年度トム・ソーヤースクール企画コンテスト支援50団体の企画より、
その活動や実施のレポートを順次掲載していきます。


  活動レポート    

NO学校・団体名都道府県企画の概要
46 ガキ大将養成委員会 島根県 「北陽わんぱくクラブ」
平日の放課後に、空き家を会場に、川遊び、虫取り、かくれんぼなどの日常的な遊びを通して、ガキ大将を養成する。また、休日にはカヌー、水泳教室、海の生き物調査、登山、キャンプなどの自然体験活動を、多彩に開催する企画。

「北陽わんぱくクラブ」 水難救助講習会 [6/30,7/1,7/2-4]

 日  時:初心者1日コース 平成19年6月30日(土)、7月1日(日)
       経験者3日コース 平成19年6月30日、7月1日(土)、7月2日(月)~4日(水)
 場  所:初心者1日コース 斐伊川伊萱堰及び伊萱地区集会所
       経験者3日コース 江の川及びカヌー公園さくぎ会議室
 参加者:初心者1日コース 保護者及び引率者24名(12名×2日)
       経験者3日コース 引率者・保護者等(昨年度講習会経験者)及び消防レスキュー隊員18名

 <初心者1日コース 「川で安全に遊ぶために」水難救助講習会>

初心者1日コース。河川本流での急な流れを体験。
河川の複雑な流れの中で冷静に流れを読み、無駄なく安全に流れを泳ぐ技術を訓練します。
万が一の河川の事故の際はもちろん、海水浴場での不意の離岸流に対しても
流水体験は高い効果を上げています。
また、親や引率者に対しては子供を事故に遭わせないための安全管理から
万が一の事故の際に親子共生還するための救助技術と水難に特化した救急救命技術の訓練を行いました。
本来は1日は子ども用講習にする予定でしたが、雨天で気温が低かったため子供用は後日に延期。
参加希望の多かった大人用を1日追加しました。

午前: 座学。流水の水分学と水力学、救助者の心構え、
.     水難に関わる救急救命法、水難救助技術
午後: 実技。川の安全な流れ方、流水での泳ぎ方
.     (アクティブスイム、デフェンシブスイム、ロールオーバー)
.     スローバック、取り扱い方、注意、的確な投げ方、
.     1回目が失敗した時(セカンドスロー)
.     ライフベイトレスキュー、コンタクトレスキュー
.     集団による流水渡河方法

 <経験者3日コース 「急流における水難救助講習会」>

経験者や消防レスキュー隊員を対象に、 レスキュー3ジャパン講師を招き水難に対する救助技術講習会。
大規模な水害等の際には受講者がチーム体制をとり実際の救助に向かえるよう訓練しました。
消防レスキューにもない新しい技術のため、消防レスキュー隊員からの参加者も多数有りました。

第1日目: 終日屋内での座学。
        机上講習、川の構造学や水力学、危険や障害の回避法
第2日目: 終日屋外での実習。
        流水での泳ぎ方
        (アクティブスイム、デフェンシブスイム、ロールオーバー)
        スローバック、取り扱い方、注意、的確な投げ方、
        1回目が失敗した時(セカンドスロー)
        ライフベイトレスキュー、コンタクトレスキュー
        流れの中で直接被害者に接触して行う救助方法
        流れのある場所で実際に川に入りながらの訓練
第3日目: 終日屋外での実習。
        ラフトボートを使っての救助訓練、ロープを使用しての特殊なレスキュー方法

 <参加者の感想>

まず始めに、
「水難の場合、犠牲者の1/3は救助者(助けに向かった人)」から始まり
まず自分の安全を確実に確保してからの救助である、が大前提でした。
助けたい一心で冷静さを失った行動をすれば、犠牲者が増えるだけで
常に冷静な判断と行動が大事であると感じました。

座学で基本的な水に関わることを学び、午後の実技でそれを自分で体験し、
どのような救助方法が有効であり、どのような訓練が必要なのか
良く理解できました。基本をきちんと守り、訓練により練度を高め、
安全で確実な活動をしていこうと思いました。
一見穏やかに見えた川の流れが、その中にはいるととても強い力を持つのに驚きました。

水難に関わる救急救命法は、うっかりと犯しそうなミスを沢山教えていただき「目から鱗」でした。
水に関わることから救助哲学まで、きちんと理解した上で現場での冷静な判断が下せるようになるには
訓練から練習を積み、経験を生かして判断力を高めるのが大切だと感じました。
そこから、速くて、安全で、簡単なベストな救助方法を瞬時に判断できる力を付けていきたいと思います。

今回の講習から得られた知識を生かして、地域の安全講習や自然体験活動にも積極的に取り組み
地域に「自然の水は怖いものではなく、楽しいもの」という認識を高め
自然を知らないことに寄って起こる水の事故を少しでも減らして行ければと思います。



支援団体活動レポート