2007年度トム・ソーヤースクール企画コンテスト支援50団体の企画より、
その活動や実施のレポートを順次掲載していきます。


  活動レポート    

NO学校・団体名都道府県企画の概要
45 広島県山岳連盟 広島県 「わんぱく登山部」
山登りや沢登などの山遊びを通して、子どもたちに「楽しい」「好き」といった、気持ちの原体験を提供する活動。

「わんぱく登山部」 親子で山遊び!~沢登りであそぼう!~ [7/29]

 日  時:平成19年7月29日(日)
 場  所:広島県山県郡安芸太田町 奥三段峡
 参加者:5名2家族(大人2名、こども3名)、スタッフ2名
 ねらい.:1.こどもとともに自然遊びをすることによって
         自然のなかで活動することのおもしろさ、よさを再発見してもらう。
       2.親子で山遊びをすることを通して
         わんぱく登山部の理念と活動を体験的に理解してもらう。
       3.親子で山遊びをすることを通して、親子間の絆をふかめる機会を提供する。
       4.保護者が遊びこみ、自然の良さ、楽しさなどを体験的に理解し
         「楽しい」という感覚を再構築・再認識することによって
         潜在的なところで、家庭での自然体験に関する教育力の返還を図る。


今日は親子で沢遊びです。こどもだけの時は自分でやるんだけれど・・・今日はお父さんに靴下をはかせてもらいます。
こういうのも嬉しいひとときですよね。
 <タイムスケジュール>

07:30  横川集合・出発
09:30  奥三段峡着・沢の確認と判断
10:05  登山開始
12:30  昼食の準備・昼食
13:35  山頂・下山
15:30  終了
16:00  現地出発(いこいの村入浴17:15まで)
18:30  横川着

 <運営ポイント>

下山開始時間以外はタイムスケジュールは自由。
ゴールは決めない。
遡行のルートはこちらが決めるが、その場その場で思い思いに沢を体験し、遊んでもらう。
参加者の興味も重視。リラックスした家庭的な雰囲気で。


アプローチが大変です!
「え、昨日こどもだけでこんなところのぼってたの?」お母さんもびっくり。

親子で思い思いに水と戯れながら遡行です。歩く行為が結構たいへん。

K君のお父さん、滝をまかずに挑み始めました!みんな大注目!拍手!

 <実施の概要>

奥三段峡の沢登りの体験。5名と家庭的な人数になったので、車もアプローチ入り口につけ時間短縮。
特にゴールもきめず、下山時間だけフィックス。参加者の興味を比較的優先して運営。
畳平(たたみだいら)で昼食をとり、下山。


おじさんの姿をみて「そんな遊び方もあるんだ!」とやってみたくなったのか。Tくん、果敢にも挑み始めました。がんばれ!

水にふなれなKくんを、Tくんのお母さんがやさしく気づかってくれます。
「こっちからのぼれるよ!」

ちょっとした淵で、こども隊がもぐったり泳いだりして遊び始めました。わしらだって!と大人も負けていません。

 <参加者の様子>

自然の中でのあそびの場が、親子間でのあたたかなコミュニケーションの場になった、という感じである。
水に不慣れでなかなかチャレンジできない息子に、自分が手本になろうと滝に挑んだり、
ふちに飛び込んだりする父親や、自分の体験した沢登りの楽しさを(前日のこどもだけの活動にも来ていた)
一緒に体験してもらいたくて、得意になってお母さんに説明したり声をかけたりするこども達の姿があった。
母親もそれにこたえようと、苦手な寒さを我慢して一緒に泳いでみようとする。
最後は全員が長い淵につかり流れに身を任せ、親子だけの時間を楽しむ瞬間があった。


水中眼鏡持参。

一緒におよごう!

畳平(たたみだいら)のウォータースライダーです。こどもに大人気。
 <運営について>

立ち上がり、スタッフのサポートが自然、体力的に弱いこども中心になってしまった。
大人に対しては体力的なところのサポートがいらなくても、心の面でのサポートが少し不足気味な感じも。
全体で見るとゆっくりであったが、遡行の中で徐々にサポートできはじめ
最後はとても良い瞬間を迎えることができた。

 <プログラムの設定について>

5名という家庭的な人数では、ちょうど良い設定。人数が増えると、少し負荷が高くなると思う。


今日のメニューは肉うどん。とろろ昆布もおこのみで。持参のおにぎりも親子でほおばります。こども隊は泳ぎすぎで少々疲れ気味。

Kくんのお父さんは渓流釣りが趣味。今日もフライフィッシング(の日本版らしいのですが)を持参しました。息子が興味をしめし、やってみたいとのこと。お父さんが手ほどきをしながら親子で魚釣りです。

体が細くてすぐひえてしまうKくんは長時間の水がにがて。でも、お父さんはもっと積極的になってほしいみたい。自分の背中にのせて淵をおよぎます。最後の長い淵は全員がつかって、2つの家族が親子の時間をすごしました。他人であるスタッフにはわからない、何か大切な時間が流れているようにも感じました。
 <安全管理>

ポイント・・・綿製品を避ける。靴の上からの靴下使用。

 <総合評価>

沢登りという、ちょっと冒険的な自然遊びが、親子にとって深いコミュニケーションツールになった、という感じ。
沢での親子山遊びははじめてであったが、特に男親にとっては「背中の見せ所」にもなるようだ。
安全管理をさらにかためながら、さまざまな形態の親子山遊びの機会を増やして行けたらよいと思う。



支援団体活動レポート