2007年度トム・ソーヤースクール企画コンテスト支援50団体の企画より、
その活動や実施のレポートを順次掲載していきます。


  活動レポート    

NO学校・団体名都道府県企画の概要
35 NPO法人 ITステーション「市民と建設」 近畿支部 大阪府 「都心の中の廃校でのビオトープづくりと芝生の上でのキャンプ体験」
都心の廃校になった校庭を利用し、ビオトープづくりや、校庭キャンプなどを計画。また、生態系調査ウォークも実施する。

「都心の中の廃校でのビオトープづくりと芝生の上でのキャンプ体験」 [7/28-11/3]

 日  時:平成19年7月28日(土)~11月3日(土・祝)
 場  所:旧北天満小学校校庭
 参加者:計158名、指導者8名


 <プログラム日程>

7月28日   ・・・ビオトープ勉強会
8月19日(日)~20日(月)   ・・・校庭キャンプ
9月1日(土)、29日(土)、10月14日(日)、28日(日)、11月2日(金) ・・・ビオトープづくり
11月3日(土・祝)   ・・・ビオトープ完成式

 <ビオトープ勉強会・校庭キャンプ>

当初、子ども達・保護者・地域の人々がどれくらいビオトープというものに関心を待ち
池を造るという厳しい作業に参加してくれるのか、いささか不安もありましたが
勉強会の後、大人より先に小さな手で穴を掘ってくれたり、重い土を一輪車で運んでくれたり
感動と感激とともに工事は進んでいきました。
キャンプでの池づくり作業は、道具の説明から始まりました・・・


勉強会(作戦会議)

現場視察

ツルハシ体験


テント張り

一輪車体験

ツルハシ:
「これなに?」「うぅ~ん?白雪姫の小人さんの持ち物だよ」
「あっそうか、わかった!やらしてやらして!」
「あぶない!気をつけて!」
「はぁい!わぁ重い…けどすごい破壊力やん」
「次かしてぇや」
順々に体験。

一輪車(運搬車):
「楽しそうやなぁ」
「これは、スコップで土いれて運ぶものやで」
「大きいすこっぷやなぁ」
「あっ土、顔にかかったやん、ちゃんと真ん中にいれてぇや」
「じゃぁ、はこんでみるで」
右に左に大きくふらふら、これも全員が体験。
周りの大人たちが手に汗にぎりマンツーマンで後から追いかける中
予想したよりも池の穴は少しずつ大きくなっていきました。

ちょっと遅いお昼ご飯です!
チキンラーメンにお湯をかけて3分間!
中学生は唐辛子やラー油を片手にじっと待ちます。
あれ、小学生は?「これなーに?」「えっ?あんたら知らんの?」
中学生の説明に「ふぅ~ん!いいにおいや」「おいしい!」「そやろ!」
小学生のうちの何人かは初めてのチキンラーメン体験!
おごそかに?円陣をくんで食べていました。その間に中学生は2杯目に突入!すごい食欲です。
夕ご飯のことはまったく頭にないようです・・・。
日没まで池作り作業班とカレー作り班、焼肉づくり班、テント張り班に分かれて行動します。
楽しい夕げのパーティはあっという間に完食終了!
流星群の観測とキャンプファイヤーはあいにくの霧雨で残念ながら中止。
会議室でビオトープについて少し話し合いの後、テントに突進です。


ご飯たけるんかなぁ

朝!全員集合!テントに誰かいる?

お勉強中!


掟やぶりの扇風機♪

某テント:
「わぁ~きゃ~」「広い広いやん!」
「どこに寝る?」「私はここ」「じゃあ私はこっち」
「この曲ええでぇ、聴いてみる?」

某テント:
「おい!窓しめろ!こわい話するぞ!」
「わぁ、ワクワクするなぁ」「こわい話は順番やで」
「窓あけよか?あついやん、汗びしょびしょや」

某テント:
「あ~すずしいなぁ、芝生いいにおいやん」「布団いらんなぁ」

某テント:
「なぁちょっと!トイレ行かへん?」
「あっ!一つ星みえるで!」「今ごろ見えてもしょうないなぁ」

わいわいがやがやと、子ども達の夜更かしの楽しみの宴は午前3時まで続きました。
・・・・・・・
さぁ起床時間だ!
シーン・・・   ?   「グーグー」
誰一人起きる気配もなく・・・あ~だめだめ「おきなさ~い!」「パンとモーニングスイカだよ!」
「あと10分寝かせてぇ・・」ヨレヨレと集まった子ども達でした。


モーニングスイカ-ズ!

バイバイ!テント!

かたい?よっしゃ!こうたいや!

参加してくれた子ども達はキャンプが終わってから、そののちの作業日も
土のう袋の土入れ作業、パームヤシの紐つくり、メダカの仮宿舎の水槽洗い、
入れ替わり立代わり手伝ってくれました。

 <ビオトープづくり>

今日もがんばるぞ!

今日はお弁当や

池の輪郭出現!

防水シート張り

パープヤシで基礎づくり作業

突貫工事

龍神様??にお神酒?

木橋作り作業
(ねじりはちまきは某小学校管理作業員さん)

橋に階段がない!

 <ビオトープ完成式>

そして完成式の前日まで密かに・・日没後、灯りの下、こつこつ作業をしていた白雪姫の小人さん達
(現実は父兄と地域のボランティァさんですが・・・)
やみんなのおかげで、11月3日完成式を迎えることができました。
本当にみなさん、ご苦労さまでした。
残念ながら、学校行事と重なり、がんばってくれた中学生は完成式参加不能。
代行でたくさんの幼稚園児と小学生が参加してくれました。

テープカットの後、メダカの放流です。
「わぁ、小さい金魚や」「ちゃうで、メダカやで」
一人一人メダカの入った紙コップを胸に、木の橋の中央までしずしずと歩き
池の中へ「ポチャ・・」「ドッボン」 ・・・?
「そんな上から、放したらあかんで!」「メダカ、コップにのこってるでぇ!」
「そりゃぁ、たいへんやん」「どうしたらええん?くっついてる」
「はやく、池にいれたげてぇ」「コップに水を入れるんや!」


完成式のテープカット!

紙コップに黒メダカ

黒メダカの放流

やっと放流されたメダカ達は池の中から子ども達を眺め、池のすぐそばの木の枝からは
今まで訪れたことのない、鮮やかなオレンジと黒色のジョウビタキが首を左にかしげて見ていました。
子ども達がおでん鍋に向かうと、キチョウとシロチョウが吸水に現れました。
毎日飛来するハクセキレイ、ムクドリ、ハト、ホオジロ、スズメたちは、お昼ご飯の時間でしょうか。
せっかく蒔いた冬芝の種を食べに戻って来ていました。

子ども達は帰るころまで、池の中のメダカを何度も見に来ていました。
「メダカのごはんは?」「さむくない?」「あしたはだれがごはんをあげるん?」
芝生の上で遊ぶことは大好きな子ども達、芝生を大事にしよう!という考えは全くなかったけれど
ビオトープ池のメダカに対しては愛着があるようです。
春になって植物の芽が出てきたら、生き物すべてに関心がわいてくる子ども達がふえてくる!と確信しました。


阿倍野小学校でメダカとり

ジョウビタキ

“みんなの池”に決定!

12月8日に「お餅つき大会」決定!
完成式にこれなかった小、中学生が参加します。
「よっしゃぁ、食べるぞ!」「友達つれてくる!」
もち米は5臼分しか用意していません。複雑な思いで指折り数える毎日です。



支援団体活動レポート