2007年度トム・ソーヤースクール企画コンテスト支援50団体の企画より、
その活動や実施のレポートを順次掲載していきます。


  活動レポート    

NO学校・団体名都道府県企画の概要
26 鳥羽市立桃取小学校PTA 三重県 「サマースクール『森へ行こう』」
普段の生活の場である「島・海」から「山・川」へ移動し、遊びや生活体験をすることで、感性を高め、自然を愛し、人を慈しむ心を育て、命の大切さを学ぶことを目的とした自然体験活動。

「サマースクール『森へ行こう』」 [7/21-22]

 日  時:平成19年7月21日(土)~22日(日)
 場  所:三重県多気郡大台町大杉
 参加者:児童1~6年生34名(全校児童44名)、保護者20名、教職員11名、他1名

 <実施の概要>

7月14日に当地方を通過した台風4号と当日朝まで続いた雨のため、開催が危ぶまれましたが
初日は曇天・二日目は快晴に恵まれ
川の流量の多さや濁りで一部プログラムの変更を余儀なくされた部分はあるものの
所期の目的を概ね達成することができました。
以下に、実施プログラムを追って概要をご報告します。

 <7月21日・1日目>

--- 大杉谷へ ---
大杉谷へ向かう車中では、過去の新聞記事などを使い
これからどんなところへ行こうとしているのかを学習しました。
--- スプーン作りに挑戦 ---
こどもたちが何より楽しみにしていた「川遊び」が
川の状態が悪くできないため
大杉谷自然学校で「スプーン作り」に挑戦しました。
どのこどもも、普段持ちなれないのこぎりややすりなどを手に悪戦苦闘。
自分で作ったスプーンを誇らしげに眺める表情が印象的でした。
--- 夕 食 ---
カレーライスとフルーツポンチのメニューでこどもたちを中心にした調理実習をしました。
危なっかしい包丁さばきで野菜の皮をむいたり初めてのはんごう炊飯に一時はてんやわんやの大騒動。
自分たちで作った食事を森の中で食べる醍醐味を味わいました。
--- ナイトハイク(ムササビ観察) ---
森の中、それも真っ暗な中を、そこに住み着く「ムササビ」に会おうと足を忍ばせ声を殺しながら歩きました。
海辺に住む子供たちにとっては生まれてはじめての体験で、恐る恐る歩きながらも
ムササビとの出会いに胸をときめかせ目を輝かす様子が印象的でした。
--- キャンプファイアー ---
大杉地区の高等学校のみなさんがから「宮川清流太鼓」の演奏をしてもらいました。
子供たちは、深い森に響き渡る勇壮な太鼓の音に引きずり込まれるように真剣に聞き入っていました。
その後、高校生の皆さんや保護者や教職員と一緒に焚き火の周りでゲームをしたり花火をして楽しみました。
--- バンガローでの宿泊 ---
子供たちにとっては何より楽しい時間になったようです。
バンガローへの組み分けを子供たちだけにし大人たちは周囲から見守っていましたが
就寝時間を過ぎても寝ている子供はおらず、普段でも仲のよい島のこどもたちのつながりが更に深まったようです。



 <7月22日・2日目>

--- ラジオ体操 ---
一夜明けて快晴に恵まれた朝6:30。
すでに森のあちらこちらを駆け回っていた子供たちでしたが
眠そうな顔をしながら、朝のすがすがしい空気の中でラジオ体操をしました。
--- 朝 食 ---
昨日に続き2回目の飯ごう炊飯です。
火をおこしたり米を研いだりの作業が、昨日のドタバタ騒ぎとは打って変わり
なんと順序良くできるではありませんか。
こどもたちの吸収力のすごさに改めて感動する保護者の声がありました。
--- 間伐材クラフト ---
木の種類や特性などを学習した後、間伐材をのノコギリやヤスリ、カナヅチなどを使ってパズル作りに挑戦。
ノコギリを曳くこどもの額に大粒の汗が流れていました。
ヒノキの香りをかいだり年輪をなでてみたり、さまざまな木とのふれあいの時間でした。
--- 記念植樹 ---
山と海のつながりをいろいろな角度から学習しました。
森林が海を育てることをはじめ、あるときは
森の木や植物が大量に海に流れ出て漁をする人々を困らせていること
そんな時、山では人の命を奪うほどの土砂災害が起こっていることなど
当時の写真を元に学習しました。
その後、三重県の天然記念物で鳥羽市の木に指定されている
「ヤマトタチバナ」をキャンプ場内に植樹し
海から来た自分たちの足跡を残すとともに
再びこの地を訪れることを約束しあいました。

以上、参加者全員が無事 そして多くの思い出を持って島に帰ることができました。
ありがとうございました。




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