2007年度トム・ソーヤースクール企画コンテスト支援50団体の企画より、
その活動や実施のレポートを順次掲載していきます。


  活動レポート    

NO学校・団体名都道府県企画の概要
21 NPO法人 静岡県フィッシングインストラクター協会(略称:NPO法人JOFI静岡) 静岡県 「まきのはら水辺の楽校」
イネ科植物が水辺に与える影響を、稲作体験を通して学び、自然のサイクルを体験する企画。他に水棲昆虫調査、河川の水質調査など。

「まきのはら水辺の楽校」 秋を楽しんで、森づくり [10/20]

 日  時:平成19年10月20日(土) 9:30~15:00
 場  所:榛原ふるさとの森
 参加者:子供16名、保護者8名、指導者4名

 <実施の概要>

稲穂の脱穀と森づくり体験。

 

 <活動の様子>

静岡県内で開催されている「県民 秋の森づくり大作戦」のイベントが
志太榛原農林事務所の主管で
「榛原ふるさとの森」でも開催される運びとなり参加した。
1年間を通して、取組んできた稲作りの集大成として
9月に刈り取りした稲穂を昔ながらの手法で脱穀と合わせて
昨年度収穫した黒米と榛原ふるさとの森で収穫した栗を混ぜて
栗ご飯を炊いた。
また 来年度も継続して稲作を行う為にも
優良な水の確保・動植物の多様性の確保を目的に
木々の間引き・野鳥の巣箱作製と設置を実施した。

09:30~11:30  間引き・間伐体験
11:30~12:00  稲穂の脱穀
12:00~13:00  命を食べる
13:00~14:00  巣箱づくり
14:00~15:00  巣箱の取付け・ドングリ拾い

参加した子供は、小学1年生~6年生であった。
子供たちにとって、初経験となる木の間引き作業を体験した。
暗い森と明るい森の違いを、森林内を散策して、暗い森は怖い等々の意見が寄せられた。
間引きを行っている森に移動し、伐採用の鋸を使用して子供たちの手により間引きを行った。
鋸の扱いは初めてということで、小学2年生までの子供は
間伐された幹を活用して鋸の使用方法を学んだ後に、実際に間引き体験を行った。
小学3年生以上の子供は、直接、立木にチャレンジした。

 

真直ぐに、鋸を扱う事から指導を行い、道具は活用方法により、力のかけ方が異なることを説明した。
鋸は引寄せる時に力を加えるように指導した。
子供達自身が工夫して互いに協力して、苦労しながらも2本の松の木を間引きした。
倒れる瞬間は歓声とともに、可哀そうと言った囁きの声も耳に入って来た。
なぜ間引きが必要なのかは、継続した行う活動の中で体験を通して理解できるようにプログラムを検討する。
また、間引き後直に明るくなったとの声も聞こえた。
小さな植物・昆虫は、どのように感じますかと問いかけた。
喜んでいるとの答えが返ってきた。周りの指導者も笑みを浮かべて答えていた。
間伐した幹の枝掃いと、幹を1間程度にカットした。

昼前に稲穂の脱穀を行った。人力の足踏み式脱穀機を使用して、稲穂から籾を分離した。
自分自身で脱穀機を回転させた後に、榛原中学校のボランティア部生徒等の援助を受けて
脱穀機内へ稲穂を放り込み、稲の束をゆっくりと回転させて籾を取り出した。
脱穀機の周囲にはブルーシートを敷詰めてある。
シートに籾が活き良いよく激突して、パンパンと小気味良い音が響き渡っている。
米が詰っている証拠だ。
子供たちは額に薄らと汗を浮かべて、脱穀に取組んだ。
感想は、怖かったけど面白かったとの回答であった。

 

昼の食材は、この森で収穫した食物を活用して、古代米に栗を混ぜた栗ご飯・茸汁を昼食として食した。
捕食として「チキンラーメン」を調理した。
食材は、直に底を突き、チキンラーメンを10食程度追加した。大好評であった。

昼からは、2人組になり巣箱づくりを行った。
基材の木片はカットされており、釘を使用して組立てる手はずとなっていた。
協力し合い金槌と釘で器用に巣箱をつくり上げた。
お互いに、小鳥が棲んでくれればと、願いをこめて大切につくり上げた。
森にある樹皮・ドングリ等を貼り付けて、巣箱のカモフラージュを行った。
問題は、巣箱を取付けるポイントだ。
「まきのはら水辺の楽校」の子供たちには
日当たりが良く、間伐が完了しており、歩道から観察が容易なポイントを選択してもらい、巣箱を取付けた。
各指導員に肩車をしてもらい、2人の意見があった立木に巣箱を地面から2メートル付近に取付けた。
子供たちは口々に入るといいねと、声をかけていた。また、観察の対象が増えて楽しみだ。

 

今回で、稲作体験に関しては完結を迎えようとしているが
来年の稲の作付け準備のためにも連作を障害防止する目的で、雑草(レンゲ)等の種まき等の検討している。
11月の活動は、榛原ふるさとの森内で、木の実を採取してネーチャークラフトづくりを検討している。



支援団体活動レポート