2007年度トム・ソーヤースクール企画コンテスト支援50団体の企画より、
その活動や実施のレポートを順次掲載していきます。


  活動レポート    

NO学校・団体名都道府県企画の概要
21 NPO法人 静岡県フィッシングインストラクター協会(略称:NPO法人JOFI静岡) 静岡県 「まきのはら水辺の楽校」
イネ科植物が水辺に与える影響を、稲作体験を通して学び、自然のサイクルを体験する企画。他に水棲昆虫調査、河川の水質調査など。

「まきのはら水辺の楽校」 土壌の保水力と田んぼの食物連鎖 [7/22]

 日  時:平成19年7月22日(日) 08:00~11:00
 場  所:榛原ふるさとの森
 参加者:子供17名、保護者10名、指導者2名

 <実施の概要>

土壌の保水力に関しては、榛原ふるさとの森が流れ込む
「静波海岸の砂」「勝間田川の小砂利」「ふるさとの森の岩盤」
「ふるさとの森の山土」を500g採取して
2Lのペットボトルを中間でカットした上側のペットをひっくり返して
水きりネットをセットし採取した土壌を入れ、下側のペットを台座として乗せたのちに
子供たちがふるさとの森から採取した「水」300ccを各土壌にふりかけ
「水」が土壌を通り抜けて、下のペットボトルに滴り落ちた「水」水の量を測った。
各検体を3回繰返して、土壌の保水力を観察して、田んぼに必要な土壌について学んだ。
また、「環境」「利水」「治水」についても説明した。
田んぼの食物連鎖観察は、春に田植えした稲の周りに寄生した雑草の「除草」を行った。
除草の体験時に出会う昆虫(特にクモ)がなぜ稲に寄生するのかを、体験に基づき説明するとともに
雑草が稲の成長にどのような影響を与えるかを学んだ。



 <実施後の感想>

・今回の活動は7月14日に開催予定であったが、台風4号の影響により延期して22日に開催した。
 当初は勝間田川の生き物観察会を行う予定であったが、前日の雨により河川に入ることが出来なく
 急遽プログラムを変更して、8月に開催予定の榛原ふるさとの森の田んぼの除草に切り替えて活動を行った。
・土壌の保水力に関しては、低学年の子供たちには難しかったようであるが
 高学年のどもたちは理解してくれ、夏休みの自由研究の課題のとして取組むとの回答があった。
・田んぼの食物連鎖での子供たちにとっての「クモ」のイメージは、「気持悪い」「異様な生き物」
 「危険」「毒がある」等々から嫌いしていたが、活動中に休憩をとり
 図鑑を参考にクモの説明を行い再度除草に取組むとともに、他の昆虫が多数田んぼに存在することを発見し
 この昆虫が「稲」捕食することを防止する為には、クモの役割が大切である事を理解してもらうことで
 クモへのイメージが少し変わり、稲作を行う上では役に立つ昆虫である事を認識した。
 また、田んぼの周りをゆっくりと観察して、多くの生き物が寄り添っていることを理解したと思う。
・田んぼの中の雑草は、田んぼの栄養を稲と一緒に吸収してしまうので稲に栄養分が行き渡らなくなり
 秋の稲穂の数が少なくなる事を理解して、一生懸命に除草作業に取り組んだ。




支援団体活動レポート