2007年度トム・ソーヤースクール企画コンテスト支援50団体の企画より、
その活動や実施のレポートを順次掲載していきます。


  活動レポート    

NO学校・団体名都道府県企画の概要
14 NPO法人 南房総文化財・戦跡保存活用フォーラム 千葉県 「ふるさと探検隊~海とともに生きるまち」
南房総のまちなかエリア、城山エリア、赤山地下壕エリアなど、5つのエリアをフィールドに、それぞれの痕跡を再発見し、持続可能な開発と環境保全を考えるプログラムを実施。

「ふるさと探検隊~海とともに生きるまち」 富崎エリア [11/18,11/25]

 日  時:平成19年11月18日(日)、11月25日(日)
 場  所:館山市富崎地区

海に囲まれた館山が成り立ってきた歴史の特徴を
5つのエリアごとに設定したテーマに沿って、実際にフィールドを歩き
それぞれのテーマを物語る自然や文化遺産を発見する。
海とともに生きてきた先人たちの眼を通して
持続可能な開発と環境保全を考えることを促す。

 E.富崎エリア (館山市富崎地区)
 <テーマ:元禄地震・関東大震災の津波と富崎 11/18>

元禄地震の津波で亡くなった被災者を弔う供養塔がある。
このことは300年後にまで語り継がれており、関東大震災では70戸の家屋が流されるも
ほとんどの住民は山へ登って難を逃れたという。
隆起を繰り返した狭い漁村で、津波の爪痕が今ものこる。

過疎化がすすみ、全校児童18名となった富崎小学校との協働事業。


 

 <テーマ:画家が描いた漁村の風景 11/25>

天富命(あまのとみのみこと)は布を織るのに良い土地を求めて
四国の阿波国から海路で安房国へやってきた
という安房開拓神話があるが、その上陸地であるということから
「布良(めら)」「富崎」という名がついた地区である。
太平洋に開かれた房総最南端の布良はマグロ延縄漁発祥の地であり
危険な漁で水難事故が絶えなかった。
冬の夜、南の水平線上に赤く輝くカノプスは「布良星」と呼ばれ、
布良の漁師たちの魂だとも語り継がれている。

1904年夏、画家青木繁は霊岸島から船で館山を訪れて布良に滞在し
フカを担いで浜を歩く漁師の群像を描いた。
西洋画で最初の国重要文化財となった「海の幸」である。

その翌年、結核療養で館山を訪れた中村彝(つね)は、海を描きながら画家を志し
「海辺の村(白壁の家)」「エロシェンコ氏の像」などを描いている。
ほかにも、房総の海に魅せられた画家や文人墨客は多くの作品を残している。

 


支援団体活動レポート