2007年度トム・ソーヤースクール企画コンテスト支援50団体の企画より、
その活動や実施のレポートを順次掲載していきます。


  活動レポート    

NO学校・団体名都道府県企画の概要
12 NPO法人「人づくり街づくり環境づくり」 千葉県 「農村集落に於ける自然体験、自然遊び活動」
市内の農村村落と提携し、稲作と環境、食育を含む「擬似ふるさと運動」をテーマにした自然体験活動。

「農村集落に於ける自然体験、自然遊び活動」 [5/12,6/24,8/22,9/22,10/7,11/18,12/16]

 <自己紹介(会)>

・外国先例を見て活動して来た我が国にとっては(範とする先例の無い先進国仲間で最初の体験を行う)
 明治維新終戦後に継ぐ歴史的構造的転換期に現在我が国は遭遇しています。
・分権化以降また国の単位たる地域が、中央の繁栄グロバル化に対し疲弊し
 (此の間の参院選自民党大破がその証左)
 にっちもさっちも行かなくなっているのが現状で、自治体は政府・県庁の指示の下の
 下部執行機関発想から抜け出られない、貧困な村役場的首長自治体が自治を担っている悲劇があります。
・此れに対し実社会で培った知識経験技術人脈を地域に還元する、多種多彩な市民の地域密着の街づくり
 地場経済子育て福祉活動を誘発する多彩な先行活動を主宰している団体です。
・こどもに関しては自然の中の異年齢のこども達が群れて遊ぶ中の自然体験を通じ
 自ら学ぶ自己育ち遊びの中から、こどもなりの人間関係付合い身の処し方を学ぶ活動を主宰しています。
 特にこのその期を逸しては遡及不可能なこどもの自己、社会体験→自己育ちを
 都心通勤圏には稀な、昔の田園風景を彷彿とさせる広大な封鎖型を拠点として
 擬似ふるさと的な自然遊び自然観察体験ものづくりを、母親と学生を交え主宰しております。

 <5月12日 田植えとたんぼドロンコ遊び>

田植えには遅いが、水の冷たい谷津田たんぼ。
生後間も無い貴重な日本赤がえるの子蛙が跳ねる中での田植え作業を皆で手伝いました。
谷津田特有の底深い田んぼのぬかるみに長靴が取られ泥水も入り、結局は裸足になり
田植えの後はガタスキーが続き全身ドロだらけになりました。みんなドロンコ遊びが好きです。
一しきり田んぼ遊びの後、近くの谷津の水が張り込む小川で身体を洗い今度は水遊び。
その後は、持ちより素材のゴッタ煮何があるか分からない案外の美味の現地調理の「闇みスープ」と
家庭持参のおにぎりをこども達は頬張りました。春の暖かな谷津田の自然のー日でした。
永年の放棄田を開墾し、昔ながらの水田風景自然環境を再現したいと云う
大人会員(未だ現役)の筆舌に尽くせぬ努力で、こども達の豊かなー日でした。

 <6月24日 谷津田の自然観察と竹食器づくり>

都心65分の通勤圏にありながら、その郊外は昔の田園風景を想わせる里地の風景。
今日は佐倉の宝、いつもの封鎖型谷津田の自然探訪貴重種が其処彼処にありました。
ムカゴも発見し此の次はムカゴご飯にしようと思いました。
その後は竹を切ってもらい、皆で箸と横にし竹輪切りの竹筒容器をつくり
具の多いスープを飲みました。
梅雨の前の豊かな自然の中-日皆で遊びました。

 <谷津田 田んぼ草刈と川遊び>

谷津田で水温は低く気温も低く稲の成長が遅いが、今日は田んぼ草刈と川遊びの日です。
捕虫網虫かごを持参し三々五々皆が集合。
鎌で草を刈り熱心なこども達は笠井先生母親に続いてメダカ、ホタル池の清掃も行いました。
後は勝手知ったる谷津田川でびしょぬれになり、池でザリガニ採り虫捕まえー日存分に楽しみました。

 <8月22日 竹細工の日・ホタル観察>

夏休みも終わり、近く谷津田で竹を切りだし裁断し 軽トラですが運び
今日は谷夜のホタル見学もありいつもの谷津田でなく
今後夏休み中遊べる、多少遅いが 下志津の拠点で竹ピラミッドと竹馬づくりです。
先ず竹薮で蚊取り線香を沢山持って行き、就学前児童も含めお母さんたちも竹を切りました。
ノコギリは「引いて切れ」の小生指導を忠実に護った、5才児の方が竹切りのスピードは母親より速かった。
電線を捲くドラムを古河電工から貰い、ドラム遊びに夢中になり
この遊びは危険だが危険察知とバランス取りには優れたあそびです。
終了間際に竹馬をつくり、その後暗くなって有志殆どが近くの別の谷津田にホタルを身に行きました。
数は少ないがホタルが休んでおり、飛んで手のひらに乗るホタルの優しさにこども達は大感激でした。
夏の日の楽しいー日でした。

 <9月22日 稲刈りとおだ掛け・桑のジャムづくり>

作業上は大半を刈っており、こども達に残された稲を刈りました。
既に出来ているおだの上に刈り取った稲を母親も参加し掛け
お米は工場生産と思っているこども達には貴重な経験だったでしょう。
新しいこどもが参加し、最初はドロの中に足を入れることには躊躇してましたが
経験者の真似をしドロンコ遊びを楽しみました。
その後は桑のみを皆で採りその後自由に遊び魚やザリガニ虫を沢山採りました。
メダカ池はメダカ盗取防止のため荒らした侭になっていたが、ザリガニに駆逐されていた沢蟹が増えていました。
ザリガニ以外はこども達の願いも空しくまた池に放しました。
そうこうする内に桑の実ジャムが出来、こども達は競って食べていました。
穏やかな谷津田、夕刻には陽の翳る明きの谷津田のー日でこども達は-杯陽を浴びていました。

 <10月7日 稲から玄米採取・玄米から精米づくり>

11月の草履づくりの話の中で母親が、穂からお米をとり白米にする処をこどもに見せたいとの突然の希望。
皆に聞いても、米屋さえ手作業同作業が分からず。
後の精米用壜形状と共に時代の遷り変わりを感ずる行事でした。
やっと本を見付け、
1.穂から籾付き米は割り箸で扱く
2.籾から玄米精米は擂鉢に籾を入れ軟球ボールでこすりました。
擂鉢は案外持っていない家族が多く、軟球ボールは野球チーム所属の子が多くバット迄持ってきました。
此の作業は案外難しかった。
3.玄米から白米は壜に入れ棒で突つくのですが、全員に首細首長の空き瓶が無く
口から直ぐに胴広になる壜ばかりで此れも旨く行きませんでした。
首細・長壜の無さは若い世代が洋食化している暮らし振りを示し、此れも主催側の老人の驚きでした。
夕刻の寒い中、こども達は開放感で水遊びドロンコ遊び着替えてもまた遊びだし
母親は大変でしたが、彼女達は叱らずこども達の気の済むようにさせていました。
案外温暖だが夕刻は陽の翳る秋の楽しいー日でした。

 <11月18日 稲わら活用・草履づくり>

今迄云い忘れました。今年は途中から皆で協議するが、
当番制で母親が行いたい活動メニューを考え講師をすることにしていましました。
今回は草履づくり。古老(婦人)に習いに行きそう云えば、かくなる小生も同じ年齢でした。
藁は化学肥料をのわらでは駄目で我々の米は有機であるので幸いでした。
一日大変でしたが一応皆完成、近くの農家からサツマイモを譲って貰い 焼き芋で締めました。
講師母親松木さんの学習色々な人に聞いたそうです。
難度の高い行事資材集めから作業と指導教える母親、習うこども達皆立派。
母親講師は大変でしたが地域の老人に習うこと、また他の老人に聞くこと、
昔の習慣風習ものづくりの継承、個々市民が孤立するのでなくして
コミュニティの繋がりを模索した本年度の意図に相応しい活動でした。
こども達は目一杯の行事の中結構谷津田遊びも楽しみました。

 <12月16日 竹で楽器づくり>

今回の母親企画、講師はトモちゃんのお母さん辻角さん。音楽を遣っていたので良い企画でした。
初めは周囲の自然観察、そして木の葉の笛づくり。
途中で数珠玉になる草の実を見付け、此れが成熟に合わせカラフルになるので皆必死紙コップ一杯沢山集めました。
指導の笠井さんが、海外民芸から自作のもの沢山の楽器を持参し見せ実演していただきました。
竹の筒に豆をいれ蓋をして音階を合わせたフィリッピンの打楽器「トンガトン」。
こども達は男女に分かれ、それぞれ年長者がリーダーになり地面を叩きリズムを奏でていました。
最近のこどもはリズムに敏感でそれぞれ独特の打楽器音楽を奏でました。
此れも身近な素材(特に天然素材)を利用してのものづくり楽器から音楽づくり、良い企画でした。
辻角さんご苦労さまでした。
でも午後から凍てつく谷津田時間管理が悪く、前後入れると8時間重い備品の搬入搬出もあり
小生腰と膝を痛め翌日から正月を挟み動けなくなり今まで寝込んで仕舞いました。



支援団体活動レポート