平成17年度 選考結果の発表    
平成17年度トム・ソーヤースクール企画コンテストの審査会が開催され
厳正な審査の結果、文部科学大臣賞、安藤百福賞など各賞が下記の通り決定いたしました。


■学校団体部門
文部科学大臣奨励賞 100万円+副賞チキンラーメン1年分
団 体 名 池田市市立秦野(はたの)小学校   [実施報告書
代表者:青木 和男(校長)  所在地:大阪府池田市畑
企 画 名 人と環境を考える「私たちのビオトープ」
活動内容 校内のビオトープを子どもたちの発想で改善、整備し、地域教材の自然と比較。また、地域の人々や行政、さらには専門家との連携を深めながら、行政・学校・地域の3者による連携授業やカリキュラムの開発、推進をおこなうことによって、効果的な学習成果をあげる活動。
受賞理由 「総合的な学習の時間」を中心に、子どもたちの手でビオトープを作ることによって、効果的な環境教育を実践した。さらに、子どもたちの発想で行政や地域の専門家などの協力を得て、地元の五月山や新池、余野川でのフィールドワークを授業と関連づけながら、自然とビオトープとの比較を行うことによって、環境教育の成果をあげたことが評価された。また、こうした「教材」は、どこの学校においても実践が可能であると同時に、自然体験活動を超えて、本来の学校教育のあり方を示しているものと高く評価された。

優秀賞 50万円+副賞チキンラーメン半年分
団 体 名 八王子市立楢原小学校   [実施報告書
代表者:徳満 哲夫(校長)  所在地:東京都八王子市楢原町
企 画 名 「自然体験推進プロジェクト2005」
活動内容 学校に隣接する雑木林を活用し、年間を通じて全学年を対象に、自然体験活動を行う。雑木林の開拓、自然観察、椎茸栽培、野草クッキングなど、さまざまな活動を日常的におこなった。
受賞理由 手入れがなされず荒れ放題の雑木林を整備するなど、学校全体で継続的に取り組んでいるすぐれた自然体験活動プロジェクト。授業の一環としてだけでなく、社会教育(サタデースクール)等、地域や保護者とも連携した活動も評価された。特に、市民グループが持ち帰った「シルクロードの野菜の種」を植え、育てることによって、歴史的な考察や地理的な学習、さらには環境について考える機会をつくる活動がユニークであった

■一般団体部門
安藤百福賞 100万円+副賞チキンラーメン1年分
団 体 名 特定非営利活動法人 ゆめ・まち・ねっと   [実施報告書
代表者:渡部 達也(理事長)  所在地:静岡県富士市柳島
企 画 名 「たごっこ道草探検隊」
活動内容 自然体験の入り口であった「道草」ができる環境を、地域の大人が作り出すことで、かつての子どもたちにあった「道草」という文化を復活させた。日常の中で、地域と暮らしを結びつけながらおこなう「道草探検隊」の自然体験活動。
受賞理由 「道草」という「子ども文化」を復活させ、日常の中での自然体験を通じて、子どもたちの好奇心、冒険心、さらには創造力を育もうとする活動。道草でのザリガニやバッタ捕り、川での魚や鴨、鷺などの野生生物の発見などは、なじみの空間がまるで別世界のように、子どもたちに大きな感動を与え、同時に自然の大切さを学ぶことにつながった。また、子どもたちが学校や家の近くでも安心して遊べないという今の日本が、何に取り組んでいかなければならないかを、明瞭に示唆している点が高く評価された。

優秀賞 50万円+副賞チキンラーメン半年分
団 体 名 北の川探検隊   [実施報告書
代表者:小宮山 英重  所在地:北海道標津市忠類
企 画 名 「北の川探検隊」
活動内容 北海道の川およびその流域の動植物などの自然環境や、川にかかわる文化を調査し記録する。地域に住む子どもたちに一年を通して、自然や川とふれあいながら、自分たちの生活環境を理解させる活動。
受賞理由 北海道知床半島を流れる忠類川、伊茶仁川などの河川で、本格的な自然体験活動と環境教育を実践的におこなった。たも網での魚類調査や、渓谷でのヤマメや、オショロコマなどの動植物調査活動は、まるで「天然の水族館」を彷彿させ、子どもたちだけでなく指導者の感動も伝わってくる。北の川ならではのダイナミックな自然体験活動で、季節の変化や自然の変化を、子どもたちが本当に感動をもって学ぶための「ゆとり」を感じさせる点も評価された。

■審査委員
岡島 成行   大妻女子大学教授、自然体験活動推進協議会代表理事
星野 敏男   明治大学教授
節田 重節   (株)山と溪谷社取締役
三浦 正行   立命館大学教授
水野 正人   ミズノ(株)代表取締役
安藤 宏基   (財)安藤スポーツ・食文化振興財団副理事長