![]() ![]() ![]() - 第395回 - 筆者 中村 達
『滋賀の山で小学生の行方不明騒ぎ』 滋賀県の高島トレイルで小学生の行方不明騒ぎがあった。何より無事でよかった。 以下は、あくまで私の推測や想像、それに私見であることをお断りしておく。 ![]() 小学生の体験学習だから、登山起点となるマキノ高原から、赤坂山への往復とばかり思い込んでいた。が実際には、子どもたちのコースは、マキノから寒風峠まで登り、高島トレイルが通っている稜線を赤坂山へと向かい、赤坂山から下山するというものだった。小学生の集団コースとしては、少し長いように思う。 ![]() 寒風峠からは樹林帯をしばらく進む。樹林帯には、所々に通行禁止のためにテープが張ってある。道はしっかりしているが、見通しはあまり良くなく、片側斜面のところもあって、少し歩きにくい。どうやらこの辺りで、なぜかテープを越えてしまったようだ。 ![]() さて、子どもはどんな行動をとるか、予想できないときがある。近道と思い込んで、脇道にそれることだってある。子どもたちを責めることは出来ないのではないか。引率者がどのようなチェックや点呼をしていたのか、気になるところだ。もっとも、どんなグループ編成、登山形態だったのかわからないので、軽々には論じられない。ただ、今後の参考のために、検証がほしい。 ![]() 翌朝早く電話が鳴った。その山岳ガイドからだった。一晩中捜索していたそうだ。彼によると、子どもたちを案内したのは、宿泊施設などの関係者で、日本山岳ガイド協会のガイドではなかったそうだ。 ![]() 認定された山岳ガイドであれば、引率人数はたえず確認するだろうし、今回のような問題が発生する確率は低いように思う。 昼前、行方不明の児童が無事に保護されたと、TVが報じた。マキノ高原に自力で下りてきたところを、保護されたようだ。よくぞ頑張って、無事に下ってきてくれたと思う。本当に無事でよかった。 ![]() 今回のことで、子どもたちの自然体験活動が、セーブされてはならない。 ※画像は秋のもので、行方不明時とは異なります。 (次回へつづく)
■バックナンバー ■筆者紹介 中村 達(なかむら とおる) 1949年京都生まれ。アウトドアジャーナリスト/プロデューサー 安藤百福センター副センター長、国際自然環境アウトドア専門学校顧問、日本アウトドアジャーナリスト協会代表理事、NPO法人アウトドアライフデザイン開発機構代表理事、NPO法人自然体験活動推進協議会理事、東京アウトドアズフェスティバル総合プロデューサーなど。 生活に密着したネーチャーライフを提案している。著書に「アウトドアズマーケティングの歩き方」「アウトドアビジネスへの提言」「アウトドアズがライフスタイルになる日」など。『歩く』3部作(東映ビデオ)総監修。カラコルムラットクI、II峰登山隊に参加。日本山岳会会員。 |