2008年度トム・ソーヤースクール企画コンテスト支援50団体の企画より、
その活動や実施のレポートを順次掲載していきます。
NO | 学校・団体名 | 都道府県 | 企画の概要 |
42 |
彦名地区 チビッ子環境パトロール隊 |
鳥取県 |
「泳げる中海を取り戻すには私たちはどんなことをしたらよいか」
きれいな中海を取り戻すために、水質調査、親子環境学習会などをおこなうほか、割り箸の回収による紙の再生、サマーエコキャンプなどの環境学習をプログラムに組み込んでいる。 |
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「泳げる中海を取り戻すには私たちはどんなことをしたらよいか」 割り箸の回収-製紙原料にする取り組み [9/20]
日 時:
場 所:
参加者:
2008年9月20日(土) 13:30~15:20
彦名公民館(割り箸回収)、王子製紙米子工場
子ども3名、大人2名、サポーター1名
<使用済み割り箸の回収>
捨てればゴミ、活かせば資源。
使い捨ての典型として、環境保護団体からやり玉にあがったこともある割り箸。
この使い終わった割り箸を捨てるのではなく、新たに紙の原料に利用しようという取り組み。
当時製紙工場に勤めていた私は、使用済み割り箸を回収し製紙原料にすることでごみ減らしを提案。
会社のトップの理解があって1992年7月こども達と回収した割り箸及び社員食堂で回収したわずかな割り箸を紙にすることから使用済み割り箸を紙に再生する運動を始めた。
その後1995年11月からは地元皆生温泉旅館の女将さん方の協力を得て、温泉街から発生する大量の使用済み割り箸を回収するシステムを作り地域に広げた。誰もが身近にできる「ゴミ減らし」と「資源を大切にする」という両面を具備していたことが理解され、学校や公民館、飲食店、行政、企業等さまざまの人が加わり、運動の輪が広がった。
使用済み割り箸は、3膳(12g)でA4版コピー用紙一枚か葉書1枚に、10kg集まればティッシュボックス15箱相当に再生され、工場で紙に変身し日本中旅が出来るという夢とロマンを秘めている。
この取り組みが新聞やテレビで大きく取り上げられたこともあって多くの人がこの運動に参加、鳥取県米子発の「旅物語」の主人公の使用済み割り箸、点から線へ、線から面へと紙再生のドラマを演じる様になった。
当初、送られてくる割り箸は月に300kgほどであったが、今では10t前後にまで増えた。
集めた割り箸の半分(木材の重さの約半分が紙になる繊維分)が紙になるので、月当り5tが紙に生まれ変わって旅をしている。紙にならない残りの樹脂やリグニン等の木質部分は発電用ボイラで燃料に利用でき、その分重油の節約となり地球温暖化防止にも寄与する完璧なリサイクルになっている。
このほど彦名公民館で回収した使用済み割り箸量は149kg。
これはA4のコピー用紙なら約12400枚相当に、ティッシュボックスなら225箱相当に再生される。
「小さな積み上げ、大きな成果」の好事例であり校区民一同の皆さんに感謝の意を表す。
なおこの三月末にも175kg回収している。
使い捨てていた割り箸が紙に生まれ変って再び世の中のために役に立つと言うイメージが大きな反響を呼び
割り箸回収運動は「地球を救うために、いま私たち誰でも出来ること」としてゴミの減量や資源保護、節約等の環境意識の啓発、教育面で大きな共感を得ており、資源を無駄にしないライフスタイルとして社会全体に浸透しつつあることは誠に喜ばしい。
(環境をよくする会 向井哲朗)
<参加者の感想>
「使用済み割り箸の回収」
9月20日(土)、使用済みの割り箸を回収しました。
彦名地区で使用済みになった割り箸が彦名公民館に集められていたので、
サポーターの向井さんと美咲ちゃんとで車に積つました。
とっても重かったけどなんとか積むことが出来ました。
そのあと、王子製紙工場まで運びました。
工場に入ったのは初めてで、とっても大きなタンクや管がそびえたっていて
機械が動く大きな音もしていてちょっと怖かったです。
割り箸が生まれ変われる機械の所に行き、回収してきた割り箸を測りました。
倉庫の中には、兵庫県や岡山県や秋田県から届いた使用済み割り箸がありました。
全国から届くなんてすごい事だなと思いました。
今日回収してきた使用済み割り箸は、149kgありました。重かったはずです。
この割り箸達が、はがきやティッシュボックスになってまた私達のところへ来てくれるなんて、
リサイクルは地球にやさしい事なんだと思いました。
(彦名小学校3年 島林舞果)
「使用済み割り箸のリサイクル」
9月20日、彦名地区で集められた使用済み割り箸を回収する為、彦名公民館へ行きました。
ビニール袋やダンボールに入れられた使用済み割り箸を車で王子製紙工場まで運びました。
最近はエコが浸透していて「マイお箸」が主流ですが、可燃ゴミを減らすという意味ではそれがいいと思います。
しかし、間伐材から作られる割り箸は、森林資源の保全という視点からみれば必要な事だそうです。
だから、必ずしも「マイお箸」でなくいもいいのです。
そうなると可燃ゴミを増やすという問題が残ります。それを解決するのが、リサイクルです。
サポーターの向井さんは、1995年「捨てればゴミ、活かせば資源」と銘打って
使用済み割り箸のリサイクルを発案されました。
使用済み割り箸に第二の人生を吹き込まれたのです。
勤務されてた王子製紙工場で、割り箸を加工して、はがきやコピー用紙を作られました。
割り箸三膳(約12g)からはがきなら1枚、A4サイズのコピー用紙なら1枚が出来ます。
この日は149kgの使用済み割り箸が回収されました。
はがきなら12400枚分(149×1000÷12)、ティッシュ箱なら220個分が生まれます。
「小さな積み上げ、大きな成果」とはこのことだと思いました。
(保護者 島林昌子)