2008年度トム・ソーヤースクール企画コンテスト支援50団体の企画より、
その活動や実施のレポートを順次掲載していきます。


  活動レポート    

NO学校・団体名都道府県企画の概要
42 彦名地区 チビッ子環境パトロール隊 鳥取県 「泳げる中海を取り戻すには私たちはどんなことをしたらよいか」
きれいな中海を取り戻すために、水質調査、親子環境学習会などをおこなうほか、割り箸の回収による紙の再生、サマーエコキャンプなどの環境学習をプログラムに組み込んでいる。

「泳げる中海を取り戻すには私たちはどんなことをしたらよいか」 廃油ローソクづくりとキャンドルナイト [6/28]

日  時:
場  所:
参加者:
2008年6月28日(日)18:00~20:30
彦名町 彦名公民館
こども8名、大人4名、サポーター1名
 <活動内容>

・事前学習会-廃食油を利用した4つの利活用法
・廃食油ローソクづくりをマニュアルに基づき説明、製作

 <レポート>

「廃食油を利用した4つの利活用法」
・廃油石鹸づくり
・廃食油を工場の重油等化石燃料の代替燃料として利活用
・廃食油からバイオ・デイーゼル燃料を精製し軽油の代替燃料として使用
・廃食油を使った廃油ローソクづくり

「廃食油ローソクづくり」
1.廃食油約400mlをとりやかんにかけて温める。
2.油温が80~85℃前後になったら廃油を固める粉末油脂剤を約15g(※)の割合で入れ、
  粉末剤が溶けるまで割り箸等で十分攪拌する。※油っ子であれば1包のみ
3.これに市販の香料を適量入れる(できあがった廃油ローソクの臭いを消すため)
4.ローソクの芯となる綿ひも、または和紙でつくったこよりをゼムクリップで加工して作成した芯固定台に通す。
  そして、竹筒またはミニガラスコップ・陶器等の形成容器の中央にセットする。
5.3の加熱した廃食油をこの竹筒、ミニガラスコップ、陶器等の形成容器に適量流し込む。
6.室温になるまで放置し、約30分で出来上がり。

*芯立ての作り方
・ゼムクリップの曲がり部分を手で加工し底辺部を三角形にする。
・残りの部分を垂直に立て、その垂直部に綿ひもまたはこよりを立てて竹筒にセットする。

公民館学習室を含め全館のライトダウンを行い、出来上がった廃油ローソクに火をつけ
ローソクの火を囲んで地球温暖化問題についてみんなで語り合いをする。
また、できあがった廃油ローソクをそれぞれ持ち帰り
各家庭でテレビ電源をオフとし、廃油ローソクに火をつけ、ライトダウンを図り家族全員でローソクの火を囲んで
同様に環境の問題について話し合いをする。

 <参加者の感想>

「はいゆローソクつくり」
わたしは、りょうりでつかったあとのあぶらでろーそくが本当にできるのかなぁとおもってさんかしました。
あぶらをやかんであたためて、かためるくすりを入れました。
たけをきって作ったいれものに、あぷらを入れてローソクのしんも入れました。
かたまるまでメダカのビデオ見てまちました。
じぶんでつくったローソクに本当に火がついて、もえるのかなぁとわくわくしてまちました。
火をつけるとすこし、くさいにおいがしたけれど、きれいなほのおがずっともえていてうれしかったです。
すてるあぶらでローソクができてよかったです。すてなくてよかったです。
本やカン、わりばしのリサイクルは知っていたけれど、てんぷらあぶらもリサイクルできてよかったです。
火をつけ見たらクリスマみたいできれいでした。
また、つくりたいです。
(ゆみがはま小3年 米本明子)

「廃油ローソク作りに参加したこと」
6月28日に彦名公民館で廃油ローソク作りがありました。
ローソク作りは、しんになるゼムクリップにこよりをまきつけるのがとてもむつかしかったです。
みんなと楽しくこよりを作ってクリップにまきつけ、
みじかくきったたけつつの中にしんがまん中にくるように入れました。
この中にあたためたはいゆにかたまるくすりをとかしたものを流し込みました。
そしてこれがかたまるまでメダカを守るためのビデオや地球の環境をまもためのアニメのビデオを
みんなで見て待ちました。
ビデオが終わって、みんなで作ったローソクを見てみると、油もかたまっていて、上手に出来上がっていました。
とてもうれしかったです。
ビデオを見て、地球の環境をみんなで守らなければならないという大切なことを学んだし
ローソクの作り方もわかりました。
ぼくは、家族のみんなによびかけて地球の環境にやさしい事、よいことをしていきたいと思います。
(彦名小4年 阿部学志)

「これはびっくり廃油ローソク」
廃油を使ってローソクが出来るのを初めてしりました。
一度お料理で使った油をなべで80度まであたため、固める物を入れ、ローソクの入れ物に移すと出来上がりです。
暖めてる時少しにおいが気になったけど、出来上がると固まってるので全然イヤなにおいはしませんでした。
サポーターの向井さんは、「15時間くらいもちますよ」と教えてくださいました。
私は、これなら停電した時役に立つなぁと思いました。
また、1ヶ月 照明を使わずに廃油ローソクで生活したら、ずいぶん電気代が安くなると思いました。
作り方を覚えておけばいつでも作れます。ローソクを買わなくてもいいのです。
台所から出る汚れを減らしたら、川はだいぶきれいになります。
とくに、油と洗剤がわるいのです。その点、廃油ローソクは川の水をきれいにする事に役立っています。
しかも、電気代の節約にもなるしとってもいいです。
廃油は他にも、自動車の燃料や、工場の機械の燃料や、せっけんにも利用されています。
油を捨てずにもう一度利用する事は、環境にとってもいい事です。
皆さんもぜひ試してください。
(彦名小3年 村上美咲)

「廃油ローソクの明かりを囲み地球温暖化問題を考える」
小学生のころにこんな詩を読んだことがあります。『自分は将来暴走族になる。
ただ、環境に悪いのでバイクではなく自転車に乗る』と。
当時私と同じ小学生が書いた詩で、読んだときは、ただ『よいことだね』としか思いませんでした。
しかし、この詩の場合は知っているだけで何もしない『放置エコ』と違い
実際に取り組むことに意義がある『行動エコ』です。
今の私たちの生活では、テレビ放送から地球温暖化で水没した島や北極で飢えるクマを見るなど
メディアを通じてしか実際に被害を受けている状況を知ることが出来ません。
さらに、メディアでは実態の一部しか人に伝えることが出来ないため
その実態と情報の間には、大きな溝が出来ます。この溝が問題の深刻さを隠してしまうのです。
この溝を埋めるには、実践が必要です。
しかし、北極のクマを助けにいったり、町の清掃活動に参加することから出なくてもいいのです。
明かりを消してみてください。家の中の電器がもたらすあかりです。
真っ暗になった家で、不自由なときはろうそくを灯して一時間ほど過ごしてみてください。
自然と電気がもたらしている大きな恩恵を実感できるはずです。
それと同時に普段使われている電気を世界中の人も使っていることを思いだして見てください。
何万、何千、何億の電気を作るためにどれほど多くの二酸化炭素出しているのか。
そして、世界中で進行している温暖化の被害を。
一人一人の力は小さなことかもしれませんが、結局はその一人一人の小さな環境への配慮が重要なことなのです。
そのことが実感できたら、一週間で一晩分の電気の無駄使いを無くしてみてください。
温暖化防止へのきっかけになるのです。
私たち子どもエコクラブメンバー親子は廃油で作ったローソクの火を囲みでライトダウンをして、
みんなで地球温暖化防止の問題について意見交換をする機会を持った。
(米子北斗高校2年 足立友美)

 <保護者の感想>

「廃油ローソクでキャンドルナイト」
6月28日、彦名公民館で廃油ローソクを作りました。
サポーターやエコクラブの先輩の児童に、芯たてを変形するところから教えてもらいローソク作りに挑戦しました。
廃油が固まる間、12歳で亡くなられた環境に非常に関心を持った「愛華さん」のビデオを見ました。
愛華さんが作ったアース君は日本海テレビで登場しています。
廃油ローソクはうまく固まっていましたが、こうなるまでにはサポーターの方々の大変なご苦労があったようです。
まるでプロ並みのできばえでした。
捨てるだけの廃油を再利用する事で、
生活排水をきれいにできるし・ごみも減らせるし・ローソクを買わなくていいし、一石三鳥です。
大きな環境問題は、地道にコツコツと小さな事から、誰もが人ごとではなく
自分の事として取り組まなければ解決しないと痛感しました。
また、部屋の明かりを消して廃油ローソクを囲んでの環境談話は
参加者の心が一つになったすばらしい夜でした。
(保護者 島林昌子)



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