著者 桜井 義維英・自然体験活動推進協議会 事務局長


さあ!夏休み。どこへ行こう?
家族で自然の中へ出かけるときの計画の立て方のこつ教えましょう。

子どもの「わくわくどきどき」は計画を立てるときに盛り上がる。

まず、どこに行くかを考えるところから、家族みんなで計画を立てましょう。
きっと、いろいろと意見が出て、もめるでしょう。しかし、まずここが肝心です。
お父さんは、みんなの意見を十分に聞いたうえで、今回はどんなことをするためにどこにいくかを決めてください。もちろん決める方法は多数決でもいいですし、くじ引きでも、じゃんけんでも、もしかするとお父さんの最後の一声でも良いでしょう。みんなで話をして決めたということが大切なのです。そして最後に付け加えます。
決まったのだから、あっちが良かったとか、あれがしたかったといわず、この計画で思いっきり楽しもうじゃないかと。
そして、計画の細かな部分に入っていくのです
さてその細かな部分ですが、実際には計画通りに行かなくても、一応計画表を作ります。
ここで
ポイント1
もちろんお父さんが何から何まで作る必要はまったくありませんし、正確に作る必要もないのです。みんなでああだこうだ言いながら、広告の裏か何かに、書き込んでいくと良いでしょう。
まず、家からどうやって目的地まで行くか。どれくらいの時間がかかるか。そして途中何かすることがあるのか。そう、寄り道も計画に入れるのです。
次に目的地について、どんなことをするか。
もし自分たちで食事を作るならば、どんな食事を作るのか。
それらが決まったならば、今回の旅行で何が必要かを考えます。
必要なものをリストアップし、あるものとないものを整理します。
あるものはいいのですが、ない物は・・・。そう買出しをしなくてはなりません。しかしちょっと待ってください。ここで
ポイント2
家にあるもので何か代用できるものはないでしょうか?
これが大事です。目的地についてどんなことをすると、どんなことがおきるか、それを想像して、そのときに必要なものを考え、工夫する。旅はもう子どもたちの頭の中では始まっているのです。その想像の旅にお父さんもお母さんも一緒に付き合ってあげてください。子どもたちはこの旅がとても楽しいのです。
いろいろ考えているうちにもしかすると、あんなものを作って行こうとか、こんなものを準備しなくてはいけないという話がどんどん持ち上がってくるでしょう。

ここで
ポイント3
いろいろと考えていると荷物が多くなってしまいます。車で行く場合でも荷物はできるだけ少なくしなくてはいけません。
そこで、優先するべきは子どもの想像力です。それを優先して、後のものはできるだけ小さくすることです。ここでは旅の常識は捨てましょう。

ここまでくれば、子どもたちの気持ちはもうわくわくどきどきです。これらの準備を一日でしてはもったいないでしょう。何日かに分けてするのです。

もしかするとこの後のことは子どもたちから言い始めるかもしれません。
「お父さん行く前に予行練習をしておこうよ。」そう、野鳥観察をするなら双眼鏡の使い方を、星座観察なら、望遠鏡の使い方を。キャンプをするなら,テントの立て方や、野外料理の予行演習を。そんなときは大いに付き合おうではありませんか。

そんなことを繰り返すためには、思った以上に準備の期間が必要です。
そう、旅の準備はもう始めなくてはいけません。
さあ、これを読んだお父さん、お母さん、さっそく子どもさんと夏休みの計画を立て始めようではありませんか。



■著者紹介

桜井 義維英
自然体験活動推進協議会 事務局長