− 第712回 −  筆者 中村 達


『デジカメのこと』

 暑い日が続いているが、気分は秋なので、久しぶりにデジイチを持ち出すことにした。特にこの夏は暑かったので、重くて大きなカメラは持って出かける気がしなかった。遊びに行っても記録は、スマホに頼りっきりだった。
デジカメはフィルムカメラと違って、バッテリーと充電器などの付属品が必要だ。これがけっこう嵩張る。まして、異なるメーカーのデジカメを持っていると、それぞれ規格の違うバッテリーがいる。

 いつの間にか知らないうちに、デジカメが増えてしまった。その時の気分で手に入れているので、異なるメーカーのものも多く、同一メーカー製であっても機種が違うとバッテリーの仕様が違う。で、やたらバッテリーが増殖してしまった。
一機種に数個の予備バッテリーを用意しているので、当該機種にあうバッテリーを探すのも面倒だ。また、バッテリーの容量もチェックしなければならないなど、手間のかかることがたくさんある。

 気がつけば、フィルムカメラも含めて20台近くは保管庫に入っている。それにデジイチ用の交換レンズが、広角から望遠まで、機種毎に揃えたので30本はある。オールドレンズを入れると、50~60本は下らないように思う。もちろん、プロカメラマンやハイアマチュアといわれる人たちは、この比ではないだろう。が、プロではない私の場合、家人に言わせるとカメラ類は煩悩の塊に見えるそうだ。
 ともかく、秋なのでフルサイズのデジイチに、24-120のズームレンズを付けて出かけてみた。久しぶりなのか、カメラを入れたバッグがやたら重く感じる。目的地に着いたので、バッグからカメラを取り出した。重い。何しろ重く感じる。とてもこのカメラを持って山を歩くなどは、御免こうむりたいと思った。スマホで十分かも知れない(笑)

 若い頃は、一眼レフのフィルムカメラにズームレンズを付けて、リュックのストラップで固定して、平気で山を登っていた。むかしはとか、若い頃はなどというと、若い人たちから嫌われるらしいが・・・。歳を実感する日々である。


(次回へつづく)


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■筆者紹介

中村 達(なかむら とおる)
京都生まれ。アウトドアジャーナリスト・プロデューサー
安藤百福センター センター長、日本ロングトレイル協会代表理事、全国山の日協議会常務理事、国際自然環境アウトドア専門学校顧問、全日本スキー連盟教育本部アドバイザーなど。アウトドアジャーナリスト。
生活に密着したネーチャーライフを提案している。著書に「アウトドアズマーケティングの歩き方」「アウトドアビジネスへの提言」「アウトドアズがライフスタイルになる日」など。『歩く』3部作(東映ビデオ)総監修。カラコルム、ネパール、ニュージランド、ヨーロッパアルプスなど海外登山・ハイキング多数。日本山岳会会員