− 第626回 −  筆者 中村 達


『森で遊ぶ子どもたち』

 世の中に閉塞感が漂っている。人通りも少ないし、通行する車も普段よりかなり減ったような気がする。どこかへ出かけようとは思うのだが、いましばらくは、外出は控えた方がいいらしい。
 季節的には春の到来で、桜の開花宣言など明るい話題が出て、なんだかウキウキする頃だ。が、今年はそんな雰囲気は非常に少ないように感じている。新聞を見ても、ネットで開いても、新型コロナ感染症のことばかりだ。

 私の仕事場へは車で20分程度だろうか。田舎道なのでもともと車は少ないのだが、さらに少なくなったように思える。道がワインディングロードになると、森が深まってきて駐車場が見える。いつもなら駐車している車両は少ないのだが、いつになく駐車場は満杯だった。
 何かあるのかと横目で見ると、子どもたちの姿があった。学校が臨時休校なので、森に囲まれた公園に遊びに来たのだろう。木々はまだ冬の様子だが、広い公園なので、ここなら安全だ。今日は、早く切り上げて、私も森を歩こうと思った。

 公園を過ぎて森の中の峠を越えると、びわ湖が見えその背後に比良山系が、くっきりと山容をあらわした。例年ならこの時期、まだ雪をかぶっているのだが、今年は稜線に残っているだけで、積雪量はかなり少ない。積雪量が少ないと、びわ湖の循環水量が減って、生態系に大きな影響がでるそうだ。これも困ったことだ。ただ、比良山系は残雪も早く消えて歩きやすいかもしれないが・・・。
 それはともかく、こんな時期だから桜の開花が待ち遠しい。

(次回へつづく)


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■筆者紹介

中村 達(なかむら とおる)
京都生まれ。アウトドアジャーナリスト・プロデューサー
安藤百福センター センター長、日本ロングトレイル協会代表理事、全国山の日協議会常務理事、国際自然環境アウトドア専門学校顧問、全日本スキー連盟教育本部アドバイザーなど。アウトドアジャーナリスト。
生活に密着したネーチャーライフを提案している。著書に「アウトドアズマーケティングの歩き方」「アウトドアビジネスへの提言」「アウトドアズがライフスタイルになる日」など。『歩く』3部作(東映ビデオ)総監修。カラコルム、ネパール、ニュージランド、ヨーロッパアルプスなど海外登山・ハイキング多数。日本山岳会会員