![]() ![]() ![]() − 第612回 − 筆者 中村 達
『里山を歩く』 ![]() 「いつでもトレイルを歩けるのはいいですね!」などとよく言われるが、雑用に追われてそのような時間は少ないのが実際だ。 ![]() 紅葉にはまだ少し早いが、森を抜けて布引観音のコースを歩くことにした。道標も安藤百福センターのスタッフが設置していて、まず間違うことはない。方向はわかっているので、その勘を頼りに、足元の靴の具合を確かめながら歩をすすめた。靴を気にして歩いたので、気がつくと登りばかりで少し汗が出てきた。方向は間違っていないはずだが、本来は少し下り、いったん車道に出で、布引観音への参拝路に続くはずだった。 ![]() ![]() この日、布引観音はアジアからの観光客だけで、参拝者も少なく静かだった。ひと月もすれば、すっかり木々は紅葉して参詣路も落葉で覆われることだろう。 その1週間後、台風19号が甲信地方にも大きな被害をもたらした。このコラムを書いているいま現在、布引観音へ続く県道は土砂崩れで通行止めだそうだ。 (次回へつづく)
■バックナンバー ■筆者紹介 中村 達(なかむら とおる) 京都生まれ。アウトドアジャーナリスト・プロデューサー 安藤百福センター センター長、日本ロングトレイル協会代表理事、全国山の日協議会常務理事、国際自然環境アウトドア専門学校顧問、全日本スキー連盟教育本部アドバイザーなど。アウトドアジャーナリスト。 生活に密着したネーチャーライフを提案している。著書に「アウトドアズマーケティングの歩き方」「アウトドアビジネスへの提言」「アウトドアズがライフスタイルになる日」など。『歩く』3部作(東映ビデオ)総監修。カラコルム、ネパール、ニュージランド、ヨーロッパアルプスなど海外登山・ハイキング多数。日本山岳会会員 |