- 第368回 -  筆者 中村 達


『アウトドアとデジカメ』

 またまた、コンパクトデジカメを買ってしまった。いわゆるコンデジである。これで何台目になるか、数え始めたがわからなくなってやめた。機能と性能が日進月歩で、2年もすれば骨董品のようになってしまう。その分、これでいいのかと思うぐらい格安にはなった。

 近頃、私がデジカメを選択する基準は、ファインダーがあること。アウトドアではファインダーがないと、撮影困難なシーンが頻繁に登場する。中でも晴れた日の雪上では、液晶モニターが反射して、画像を確認することがほぼ出来ない。反射軽減フィルムを貼り付けても、コントラストが強いときは、撮影にならないことが多い。最近では反射を抑える仕様になっている機種もあるが、はたしてどうだろう。
 一眼レフはファインダーがあるので全く問題はないが、交換レンズなどを含めると重いので、長期間の登山ではつらい。流行のミラーレスも軽量で性能はいいのだが、ファインダーが付いていない。しかたなく、別売のファインダーを付けてはいるが、アウトドアでは収納に工夫が必要で、携行性がいまひとつパッとしない。

 そんな中で、N社の光学ファインダー付デジカメの後継機が出るというので、ホームページを見てみると、ファインダーは付いていないことがわかった。そこで、現行機種の在庫がなくならないうちにと、あわててインターネットで発注した。翌日に届いた。ファインダー自体は、おまけのような感じだが、液晶が見づらいときには役に立つように思う。
 ネットでいろいろ調べてみると、私の知った限りでは、コンデジでファインダー付きというのは、ネオ一眼を除くと数種類しかないようだ。

 カメラを使うシーンといえば、一般的にはアウトドアが圧倒的に多いと思う。もちろん、通常の撮影では液晶モニターで問題はない。しかし、ことコントラストが高い山岳地や雪の上では、液晶モニターは見づらいことこのうえない。そんなときは勘に頼るしかない。

 今年の春、スキー場に出かけ記念写真を撮影しようと試みたが、モニターがほとんど見えず、勘に頼って適当にシャッターを押した。滑っているシーンも撮影したが、スキーヤーの首がなかった。こんな経験をした方も、さぞ多いのではと想像する。反射してほとんど見えないモニターを見るたびに、近頃のカメラメーカーの開発担当者は、アウトドアへは出かけないのかと、いつも腹立たしい思いをする。
 光学ファインダーを付けるとなると、技術的な問題よりもコストが合わないと聞いたことがある。4、5年前まではファインダー付きのデジカメもたくさんあって、ずいぶん重宝したものだ。
 カメラはアウトドアで使うもの、という基本に立ってほしいと思うのは私だけだろうか。
 さて、インターネットで購入したファインダー付きのコンデジだが、手に馴染んで使い勝手も良さそうだ。これからの山行で活躍してくれことだろう。ただ、リチウム電池は、私の持っている数多くのデジカメと共用できるものは、ひとつもなかった。デジカメを買うたびに、電池と充電器が増殖しているのも困ったことである。

(次回へつづく)


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■筆者紹介

中村 達(なかむら とおる)
1949年京都生まれ。アウトドアジャーナリスト/プロデューサー
安藤百福センター副センター長、国際自然環境アウトドア専門学校顧問、日本アウトドアジャーナリスト協会代表理事、NPO法人アウトドアライフデザイン開発機構代表理事、NPO法人自然体験活動推進協議会理事、東京アウトドアズフェスティバル総合プロデューサーなど。
生活に密着したネーチャーライフを提案している。著書に「アウトドアズマーケティングの歩き方」「アウトドアビジネスへの提言」「アウトドアズがライフスタイルになる日」など。『歩く』3部作(東映ビデオ)総監修。カラコルムラットクI、II峰登山隊に参加。日本山岳会会員。