![]() ![]() ![]() - 第364回 - 筆者 中村 達
『キャンプのこと』 山ガールのブレイクに続いて、ソロキャンプがトレンドになっている。テントの展示会などでもかなりの人気で、一部品切れ商品もでているという。グループや仲間で山に登って、寝るのは自分ひとりのテントなのだそうだ。テントサイトの広いところであれば問題はないが、アルプスの稜線にあるテントサイトはスペースが小さいので、張るところがないのではと少し気になるところである。 それはともかくとして、ファミリーキャンプも静かなブームである。大変結構なことだ。スーパーやホームセンターでは、今の時期、アウトドアコーナーが設けられ、テントやテーブル、折りたたみ椅子、スリーピングバッグ、それにバーベキューや焼肉セットがうず高く積まれている。そんな情景が夏の風物詩になってきた。 ![]() しかし、親がスケジュールやプログラムを考えると、とかく炊事中心になりがちだ。バーベキューと焼肉がその代表格である。だからスーパーでもアウトドアはバーベキュー用品が数多くラインナップされているのだろう。 親にとってはバーベキューや焼き肉と冷えたビールは、この上ない至福のときではある。私も大好きだ。子どもたちにとっても、うれしいひと時ではあるが、食べてしまえば一瞬で終わってしまう。 ![]() 一方、お父さんはとかくアウトドアクッキングと称して、このときとばかり張り切るのだが、後始末はお母さんということも多い。だから、お母さんはキャンプが嫌い、なんてことも耳にする。 キャンプを楽しくする方法のひとつは、炊事時間を短く、遊ぶことを長くではないかと思う。キャンプは慣れないと、準備時間はそれなりにかかり、気がつけば食事の準備ではじまり、あと片づけで終わったなどということも多い。 この夏、キャンプを計画しているお父さんは、炊事時間を短くして、遊ぶ時間を多くつるにはどうすればいいかを、一度考えてみてはどうだろう。でも、やっぱり焼肉とビールは捨てがたい・・・。 (次回へつづく)
■バックナンバー ■筆者紹介 中村 達(なかむら とおる) 1949年京都生まれ。アウトドアジャーナリスト/プロデューサー 安藤百福センター副センター長、国際自然環境アウトドア専門学校顧問、日本アウトドアジャーナリスト協会代表理事、NPO法人アウトドアライフデザイン開発機構代表理事、NPO法人自然体験活動推進協議会理事、東京アウトドアズフェスティバル総合プロデューサーなど。 生活に密着したネーチャーライフを提案している。著書に「アウトドアズマーケティングの歩き方」「アウトドアビジネスへの提言」「アウトドアズがライフスタイルになる日」など。『歩く』3部作(東映ビデオ)総監修。カラコルムラットクI、II峰登山隊に参加。日本山岳会会員。 |