- 第328回 -  筆者 中村 達


『フランス・シャモニのアウトドアズ』

 フランスの東部、スイスとの国境近くに山岳リゾート都市シャモニがある。人口は1万人に満たないが、観光シーズンには何百万もの人々が、世界中から訪れる。また、ヨーロッパアルプスの最高峰モンブラン(4810.9m)の登山基地としても有名だ。1924年冬季オリンピックが最初に開かれたことでも知られ、シーズンには大勢のスキーヤーやスノーボーダーで賑わう。
 特に、夏ともなればハイキング、トレッキングや本格的な登山を楽しむために、ヨーロッパやアメリカ、それに日本からたくさんのアウトドアファンがやってくる。
 モンブラン山群には多くのトレッキングルートがある。標高2,000~3,000mに整備されたトレイルがあり、子どもたちからお年寄りまで、それぞれ体力にあった楽しみ方をしている。
シャモニに限ったことではないが、彼らのアウトドアファションはバラバラで、自分の好みで楽しんでいる風に見える。ニッカーズボンもいるし、ショートパンツもいる。中には目のやりどころに困るような若い女性の姿もある。もっとも山スカートはない。
 何よりも日本人と異なる点は、肌を出来る限り露出しようとしていることだ。日本では山ガールを筆頭にアウトドアブームで、アウトドアウェアはずいぶんカラフルになって。お洒落度も高くなった。そして、素材は各社の機能性競争で、透湿性や吸汗性能に、UVもごく当たり前になってきたようだ。
 シャモニで出会った日本人トレッカー、なかでも女性は、できるだけ肌を露出しないように、つばの広い帽子、長袖のシャツ、手袋などでUV対策をしていて、欧米のトレッカーとの対比がなんとも奇妙だ。
 白人は皮膚が日本人より強いのだそうだ。白人は角質が3層で、日本人は2層という話を、真偽のほどは定かではないが、どこかで聞いたことがある。日本人はシミ、ソバカスや皮膚がんの予防なのか、肌に紫外線を浴びないように心がけている人が多い。
 シャモニでは、欧米の人たちが、強烈な紫外線を受け、肌を焼くことを楽しんでいるようにも見える。
 パリに住んでいる私の長男が「パリジャンは、肌を焦して、バカンスに行っていたと、見せびらかさないといけないからね」と笑った。

(次回へつづく)


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■筆者紹介

中村 達(なかむら とおる)
1949年京都生まれ。アウトドアジャーナリスト/プロデューサー
安藤百福センター副センター長、国際自然環境アウトドア専門学校顧問、日本アウトドアジャーナリスト協会代表理事、NPO法人アウトドアライフデザイン開発機構代表理事、NPO法人自然体験活動推進協議会理事、東京アウトドアズフェスティバル総合プロデューサーなど。
生活に密着したネーチャーライフを提案している。著書に「アウトドアズマーケティングの歩き方」「アウトドアビジネスへの提言」「アウトドアズがライフスタイルになる日」など。『歩く』3部作(東映ビデオ)総監修。カラコルムラットクI、II峰登山隊に参加。日本山岳会会員。