![]() ![]() ![]() - 第264回 - 筆者 中村 達
『栂池自然園の風景』 ![]() 途中1,500mあたりは紅葉が真っ盛りで、日本の紅葉は世界でも有数の美しさだとあらためて思った。しかし、1,800m以上になると先の台風18号で、ダケカンバなどの葉っぱは、全て吹っ飛んでしまい、白い幹だけが露出していた。それはそれで趣のある風景だった。 ![]() 栂池自然園は大勢の観光客、ハイカーそれにアマチュアカメラマンが訪れていた。自然園はコースの大部分に木道が敷かれているだが、それでも地道もあり、ウォーキングシューズやトレッキングシューズなどを履くにこしたことはない。それに山はすでに初冬で、結構寒い。この時季は、まだ寒さに体が慣れていないので、ことさら寒く感じる。それなりの防寒服も必要だ。 アマチュアカメラマンは大半が元気な中高年だ。高級デジタル一眼に長玉をセットし、大きな三脚を持参している。かなり重そうだ。その割には足元が少し不安に見える人も多かった。 ![]() 街で声をかけるとアヤシイオヤジと警戒されるが、自然の中ではそうではなさそうだ。だから、山で子どもたちに出会うと、できるだけ声をかけて、山の名前や植物のことなどを話すようにしている。せっかく来たのだから、名前ぐらいは覚えてほしいと願う。 子どもたちに説明していると、いつの間にか大人たちに囲まれていた。大人だったら少しは地図でも見てほしいと思うのだが、聞くほうがはるかに手っ取り早い。確かに。 (次回へつづく)
■バックナンバー ■筆者紹介 中村 達(なかむら とおる) 1949年京都生まれ。アウトドアジャーナリスト。 NPO法人自然体験活動推進協議会理事、国際アウトドア専門学校顧問、NPO法人比良比叡自然学校常務理事、日本アウトドアジャーナリスト協会代表理事、東京アウトドアズフェスティバル総合プロデューサーなど。 生活に密着したネーチャーライフを提案している。著書に「アウトドアズマーケティングの歩き方」「アウトドアビジネスへの提言」「アウトドアズがライフスタイルになる日」など。『歩く』3部作(東映ビデオ)総監修。カラコルムラットクI、II峰登山隊に参加。日本山岳会会員。 |