- 第154回 -  著者 中村 達


『体力低下は自転車で・・・』

 8月の終わり、信州で開催されたナイトウォークの大会に参加してきた。歩行距離およそ35km、標高差1300mの行程である。前半が登りで、そこまでがファミリーコース。そのファミリーコースを歩いた。約18kmの登りだ。

 北アルプスの薬師越えをしてきた直後だったので、多少の疲れは残っているものの、体は歩くことに慣れてきているので、何とかいけるだろうと高を括っていた。おまけに、スタートの19時まで時間があるので、午前中に近くの2千数百メートルの山を登った。

 スタート直後は、快調だった。トップグループでしばらく歩いた。しかし、歩くスピードがかなり速い。大会慣れした参加者が多いと、このとき初めて気がついた。1時間ほど歩くと、やがて道は林道に入った。高い樹木に覆われた林道は真っ暗で、ヘッドライトを点灯した。深い霧が立ち込めてきて、視界はほとんどきかないひどい状態になった。数メートル先を歩く参加者のライトが僅かに見えるだけになった。

 ウォーキングの様子を撮影しようとカメラを出したが、さっぱり状況が分からない。ようやく後続のライトが見えたので、適当にストロボをたいて何とか数枚だけ撮った。その間にも後続者にどんどん抜かれてしまった。
 休憩所の係員に聞くと、私の位置はどうやら中間あたりなんだそうだ。オバサン達にも、親子連れにも追い越されてしまった。カメラを仕舞って後を追いかけたが、なかなか追いつけない。呼吸は苦しくないが、足の筋肉が張って思うようにスピードが出ない。ようやく最高到達点のファミリーコースのゴール手前で、何とか数人を追い抜いただけだった。 結局、トップとは1時間も離されて、3時間45分もかかってしまった。お腹は減るは、汗は滝のように滴るは、太ももは張るは、と散々だった。

 これでは体力の低下は否めない。ようやくその気になって、自宅から仕事場までの10数kmを自転車で通うことにした。長い間乗っていなかったMTBを、自転車店に持ち込みロード用のタイヤに交換してもらい、ライトやバックランプも付けた。
 早速、明日から中学生や高校生と交じり合って、自転車通勤?をする覚悟だ。いつまで続くやら・・・。

(次回へつづく)


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■著者紹介

中村 達(なかむら とおる)
1949年京都生まれ。アウトドアプロデューサー・コンセプター。
通産省アウトドアライフデザイン研究会主査、同省アウトドアフェスタ実施検討委員などを歴任。東京アウトドアズフェスティバル総合プロデューサー。
生活に密着したネーチャーライフを提案している。著書に「アウトドアズマーケティングの歩き方」「アウトドアビジネスへの提言」「アウトドアズがライフスタイルになる日」など。『歩く』3部作(東映ビデオ)総監修。カラコルムラットクI、II峰登山隊に参加。