
著者 鳥屋尾 健(キープ・フォレスターズ・スクール)
冬だからこその「うひひひ」
冬。1年の中で一番静かな季節。夏にはあんなに茂っていた木や草も葉っぱを落としつんと立っている。あんなにいた虫たちも一体どこへいったのだろう?それに、北風はとても寒い。「子どもはかぜのこ」なんていうけど、やっぱり寒い。
でもね、冬だからこその「うひひひ」となる大発見がたくさん外には待っています。どんな「うひひひ」かって?それは自分で見つけた人だけのお楽しみ。ここではそのヒントだけちょっぴりお伝えします。さあ、外に出かけてみよう!
● 冬芽で「うひひひ」
「冬芽」って見たことありますか?来年の葉や花になるためにじっと小さくなっているかわいい芽です。落葉した葉の柄がついていた部分と組み合わせると、あら不思議・いろんな顔が見えてきます。帽子をかぶった顔、羊のような顔、宇宙人のような顔・・・。虫眼鏡があるとなお楽しい。虫眼鏡は100円ショップでも売ってます。今日は、どんな顔がこっちを見てるかな?
(オススメ本:福音館書店:かがくのとも傑作集:ふゆめがっしょうだん:880円)
● ドライフラワーで「うひひひ」
立ち枯れた野草は、春や夏の時とはまるで違った姿を見せてくれます。花や実を残した天然のドライフラワーは独特の美しさがあります。
変な形を見つけたら、緑の季節にまたやってきてみよう。あっとおどろく大変身が見られるにちがいありません。冬の空気と寒風がつくる天然のドライフラワーを束ねて花束にしてみれば、赤いリボンで素敵なプレゼントに早変わり!
● アニマルトラッキング
冬の「うひひひ」の王様は何といってもアニマルトラッキング!アニマルは動物、トラックは足あとのこと。雪の上についた動物達の足あとをたどれば、誰でも探偵気分!少し郊外の森に出かけていけば、ウサギ・リス・キツネ・キジ・・・いろんな足あとが残っています。
同じ雪原にウサギとウサギを食べてしまうキツネの足あとが見られることもあります。ここで一体どんな出来事があったのでしょうか?先にきたのはどっち?キツネ?ウサギ?それとも同時?!ここで大きくジャンプしているのはなぜ?あれこれと想像してみるのはとても楽しいものです。
街の中でも雪のふった後には結構いろんな足あとが見つかります。人、犬、ネコ、ハト・・・。当たり前に思っている足あともじっくり見るといろんな「うひひ」がかくれています。つめの跡はある?重なっている?それぞれの足あとの位置関係は?考え出すと「うひひひ」です。
(オススメ本:自由国民社:新アニマルハンドブック:1000円)
● 冬の「うひひひ」を満喫するために
冬の「うひひひ」を満喫するためにはちょっとしたコツがあります。一つはしっかりあったかい格好をすること。「当たり前じゃん」と思うけど、これが一番大事。ポイントは3つ。足元・首・頭。ここをしっかりカバーすると「寒い」っていう気持ちに「うひひひ」の気持ちが負けてしまうことはないでしょう。
もう一つは、ちょっとゆっくり歩くこと。寒いとつい、早足になってしまうけど、ちょっとだけゆっくりあるいてみよう。あれ?って思うものがあれば時には立ち止まってみよう。手を出してさわってみるのもいいかもしれない。きっと「うひひひ」のほうから声をかけてくれるでしょう。
さあ、外に出かけてみよう!今日はどんな「うひひひ」が待っているかな?
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