『北海道のバイク』
第1回 大八木 雅之


 今年7月、私は23回目の北海道旅を終えた。
 最初の頃から比べるとコースやスタイルは変化したが、変わらないのは「バイク(オートバイ)」に乗って旅をするということだ。
 バイクや自転車は走りながら北海道の爽やかな空気、手つかずの自然や広大な農場・牧場の匂いを直に感じて、移動時間を楽しむ事ができる。

 またバイクはコミュニケーションを手助けしてくれる。バイクに大きな荷物を積んでいると、一目で旅人だというのがわかるので、旅人同士声をかけやすいし、地元の方々から「遠いところからご苦労様」などと話しかけられた事もしばしばある。
 牧場の売店で居合わせた少年が、バイクと私の服装をじっと見つめて「ボクも大きくなったらバイクに乗る!」と大声で叫んだ。思い返してみれば、バイクや山登りを楽しんでいる大人を見てカッコいいと思った記憶が今の私につながっている。大人がカッコよく楽しんでいる姿を子どもたちに見てもらうというのも大切な事かな、と思った。

 広大な北海道を楽しむにはある程度の日数が必要だ。バイク・自転車旅のスタイルを紹介しておく。

 私は最初の(若かった)頃はキャンプが中心だった。北海道は無料のキャンプ場が多く、温泉の脇にも多くあり便利だ。キャンプ場近くの食料品店に使い捨てジンギスカン鍋と食材のセットが売られていて、ライダー数人が集まってジンギスカンパーティをやった思い出もある。ただ、やはりキャンプは体調の維持が難しい。安全のため旅が長期間になる場合は、後述のライダーハウスや旅人宿あるいはユースホステルを併用するのがベター。またキツネ・熊等の野生動物にご注意を。

 北海道には「ライダーハウス」も多い。基本的には寝場所を提供するだけの施設である(一部、毛布が用意されていたり、食堂または喫茶店と併設されている場合もある)。管理(清掃・防犯)の行き届いていないライダーハウスもあるので注意。市町村営がおすすめ。
 私が最近よく利用しているのは「旅人宿」。ユースホステルを小さくして禁酒・ミーティング等の縛りをゆるくした、という感覚の宿で、その多くは「とほ(Tourist Hotel)ネットワーク」 http://www.toho.net/ に加盟している。価格は2食付きで5,000円前後。食事は栄養のバランスが考慮されているので長期の旅が可能。トレッキング・釣り等の自然体験ツアーを行っている宿もある。ほとんどの旅人宿がライダーに好意的だが、中でも積極的にバイク旅を支援する宿はこちら→「北海道二輪旅応援宿」 http://yado-flag.sblo.jp/


■著者紹介

大八木 雅之(おおやぎ まさゆき) 1963年京都府生まれ。ティ・ボックス代表。アウトドアジャーナリスト協会会員。 趣味は山歩き、オートバイツーリング、風景写真。