![]() ![]() ![]() 第49回「そこにある危機」 著者 村田 浩道
毎日暑い!そのうちに、暑さ寒さも彼岸までの諺も改定が必要になる時がくるはずだと思っている。 ![]() このコラムを書いている今、暦は既に秋の彼岸に向かっているとこであるが、お盆中に所属している日本山岳レスキュー協会に山岳遭難捜索依頼があった。比良山系での事案であったため、関西の隊員中心に出動依頼があったが、なにしろ隊員は現役ガイド達ばかりで超繁忙期の真只中、私はお盆激戦期間中であった。 ![]() 屈強なガイド達が揃う当協会ではあるが、この猛暑での低山捜索はかなり厳しいはずだ。何しろ登山道を捜索するわけではなく、遭難した日の天候、遭難者の年齢、経験などから、行動パターンを考えて道なき道を捜索するから、この酷暑の中では体力消耗は激しく隊員たちもリスクが高い。 我々の協会はボランティアで捜索するわけではないので、リスクよりも発見を優先に行動することになるが、2次遭難は絶対に避けなければならない。今回は参加できなかったため、捜索にあたった隊員には感謝である。しかし残念ながら3日間の捜索では手がかりを見つけられず、ご依頼も打ち切りとなった。 ※画像はイメージです。 ■バックナンバー ■著者紹介 村田 浩道(むらた ひろみち) 日本山岳ガイド協会認定ガイド、トレイルコーディネーター NPO法人日本ロングトレイル協会理事・事務局長、NPO法人高島トレイルクラブ理事ほか。 高島トレイルをはじめ、全国のトレイル活性化事業にたずさわり、ロングトレイルとビジネスをテーマに活動している。また、禅宗僧侶として、禅と登山についての考察も日々おこなっている。 |