![]() ![]() ![]() 第34回 「久しぶりの谷川岳」著者 村田 浩道
立春も過ぎ暦の上ではこれから春にむかう。立春前日の節分(季節を分ける意味)は、旧暦では12月末日とともに年越しの日とされていたらしい。この冬は年末から年明けにかけて、極地的な大雪や寒波到来で、高速道路での災害級停滞や地域の孤立などが多くあり、当該地域の皆さまには大変な思いをされたとお見舞い申しあげる。 地元滋賀においては、おおよそ例年並み(近年少ない)の降雪になっている。比良の山々や鈴鹿、伊吹なども、もう少し積雪がないと楽しめないなという具合である。そこで、列島に寒波到来予報があったある週末に、谷川岳へ行く計画を立てた。何年ぶりかの厳冬の谷川である。もちろん登山ルートを登る予定ではあるが、先ずは西黒尾根を目標にしたいと計画をたてた。積雪期の登山はいつもに増して準備とイメージが大切。地形図や天気予報をにらみながらイメージを膨らませ、2泊3日のさまざまなパターンを頭に描いた。 ![]() 相変わらず一番仕事をこなしているのはこの車だ。なんと既に35万キロを超える走行距離。某自動車メーカーの某車種、お惣菜みたいな名前だが、今まで大きな故障といえば、高速でのラジエタートラブルだけで、実に頼れる相棒である。 群馬県は“何とかとカラッ風”と言われるだけに、乾いた冷たい風が吹付けてはいるが積雪は少なく、関越道も水上あたりまでは全く道路上に雪は無い状況だった。ようやく宿に入り夕食をすませて明日の計画を確認。明日は午前中はそれなりの天候で、14時頃からは降雪となりそうだ。風はさほど強くなさそうなので安心した。先ずは予定どおり西黒尾根を目指すことにして就寝した。 ■バックナンバー ■著者紹介 村田 浩道(むらた ひろみち) 日本山岳ガイド協会認定ガイド、トレイルコーディネーター NPO法人日本ロングトレイル協会理事・事務局長、NPO法人高島トレイルクラブ理事ほか。 高島トレイルをはじめ、全国のトレイル活性化事業にたずさわり、ロングトレイルとビジネスをテーマに活動している。また、禅宗僧侶として、禅と登山についての考察も日々おこなっている。 |