![]() ![]() ![]() 第18回 「団体登山」著者 村田 浩道
いまや多くの旅行会社が山岳域へとその事業を拡大し、多くのお客様(あくまでも登山者とは言い難い)を案内している。何を隠そう私もその事業の恩恵を受けるガイドの一人でもある。この種の旅行商品は山中で何かと物議をおこしているのも確かで、登山道や小屋の利活用で様々な話を聞く。 ![]() なのでいつも、こちらは○十人いるのですが、行かれますか?と問いかけることが多い。人気の山域などでは挨拶だけでたいがいの仕事量になる。団体登山ツアーの事故なども大きな問題で、メディアで扱われるような大きな事故以外にも、ツアー登山を甘く見た故のヒヤリハットを見受けることも少なくない。 半面、山小屋にとっては大きな売り上げにはなるだろうし、登山用具店にとっても一から道具をそろえてくれるので良いお客さんだろう。バス会社などもよいだろうし、われわれガイドの仕事にもなっている。われわれガイドとしては、何とか団体登山のマナー向上と、個人のお客さんとの様々な摩擦を軽減すべく、旅行社と共に講習会を基本とした商品の開発や、団体のお客様の登山意識の向上を図っている。 ![]() ■バックナンバー ■著者紹介 村田 浩道(むらた ひろみち) 日本山岳ガイド協会認定ガイド、トレイルコーディネーター NPO法人日本ロングトレイル協会理事・事務局長、NPO法人高島トレイルクラブ理事ほか。 高島トレイルをはじめ、全国のトレイル活性化事業にたずさわり、ロングトレイルとビジネスをテーマに活動している。また、禅宗僧侶として、禅と登山についての考察も日々おこなっている。 |