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(敬称略)
1月28日(土)、2016年度自然体験活動支援事業「第15回トム・ソーヤースクール企画コンテスト」表彰式が、横浜市の安藤百福発明記念館(愛称:カップヌードルミュージアム)で開催され、教育関係者をはじめ、自然体験活動関係者や一般の方々など、およそ200名が参加されました。![]() <主催者挨拶 要旨> 公益財団法人 安藤スポーツ・食文化振興財団理事長 安藤 宏基 理事長 ![]() 安藤財団は4つの事業を行っています。一つ目は陸上競技を中心としたスポーツの支援です。32年にわたり小学生の陸上競技のサポートを行い、陸上競技大会やクロスカントリーリレーを毎年行っています。また、2020年のオリンピックでのメダル獲得を目指して、「安藤財団グローバルチャレンジプロジェクト」をスタートし、陸上競技選手の海外遠征を支援しています。二つ目は、自然体験活動の支援として「トム・ソーヤースクール企画コンテスト」を行っています。また長野県小諸市の「安藤百福センター」にて自然体験活動の指導者の育成や、ロングトレイルの振興を進めています。登山などの安全対策の一環で、スマート山岳道標整備プロジェクトにも取組んでいます。三つ目は、「食創会」を主宰し、新しい食品の創造と開発を奨めています。最後に、大阪府池田市の「インスタントラーメン発明記念館」とここ「安藤百福発明記念館」の運営を行っています。 この度は、文部科学省、横浜市をはじめ、多くの方々のご支援をいただきまして有難うございます。当財団の活動が順調に進んでおりますことを厚く御礼申し上げます。 <来賓挨拶 要旨> 文部科学省 生涯学習政策局 青少年教育課長 土肥 克己 様 それぞれの地域での自然体験活動が高く評価され、トム・ソーヤースクール企画コンテストの各賞を受賞された皆様、本日は誠におめでとうございます。 政府が設置しております「教育再生実行会議」におけるテーマのひとつが「子どもたちの自己肯定感の改善」です。会議では「子どもたちが主体的に考え、他者と共同して行動し、達成感を得る。そして子どもたちが達成をしたときに、ほめることが重要。」という意見が多く出ております。まさに自然体験活動によって、自己肯定感の改善が実現できるのではないかと考えております。 本日受賞されたみなさまは引き続きご尽力をいただき、体験活動をさらに世の中に広げてきたいとお願い申しあげます。 結びに、主催者の安藤財団におかれましては、自然体験活動の推進にご尽力いただいておりますことに、心から敬意と感謝を表しまして、ご挨拶と代えさせていただきます。 横浜市教育委員会 教育長 岡田 優子 様 ![]() 「横浜市の学校は、受賞されたみなさまのユニークで創造性に富んだ活動を参考にしたいと思います。」という趣旨のお祝いの言葉がありました。 <講 評> 審査委員を代表して、節田重節 特定非営利活動法人 日本ロングトレイル協会 会長の講評がありました。 ![]() 学校部門の推奨モデル特別賞は、地域も協力し35年続く伝統行事として根付いている、横浜市立いずみ野小学校(神奈川県)の「いずみ野小 地産地消プロジェクト」、自分に何ができるかを考えるプログラムが評価された 浜松市立庄内小学校第6学年(静岡県)の「豊かな浜名湖を未来に受け継ごう ~浜名湖の秘密~」に決定しました。 一般部門の推奨モデル特別賞は、子どもたちが楽しんで学べるプログラムづくりが評価された、一般社団法人 若狭路活性化研究所(福井県)の「若狭路わくわくキッズパラダイス 夏の陣常神半島海っ子合宿」、自然について学び、子どもたちの自立を促すプログラムが評価された、熊本県立青少年の家(熊本県/指定管理者:ひとづくりくまもとネット・三勢共同体)の「菊池川アドベンチャー「Kキャンプ」」に決定しました。 今後の発展が期待される活動に贈られる「トム・ソーヤー奨励賞」は、京都市立修学院中学校 ワンダーフォーゲル部(京都府)の「ふるさとの山に「僕たちの道」をつくる」に決定しました。 また、今回より「努力賞」を新設し、つぎの7団体に贈呈します。 [学校部門] ・京都市立朱雀第三小学校(京都府)「「生命と人の温もりを感じよう!」~豊かな土と海、そして多くの人々からぼくたちは学ぶ~」 ・京都市立藤森中学校 ワンダーフォーゲル部(京都府)「2016年度夏合宿槍ヶ岳登頂 ~そして渓流釣り、シャワークライミング、ロッククライミングへ~」 ・大阪市立新北島中学校 科学部(大阪府)「都市部の自然環境について自分たちで観察、調査、分析、活動する!」 [一般部門] ・日本ボーイスカウト神奈川連盟 横浜地区(神奈川県)「第5回横浜地区キャンポリー」 ・馬入水辺の楽校の会(神奈川県)「馬入水辺の楽校及び地域の自然環境の保全と主に子ども達を対象にした環境教育活動の推進」 ・「アドベンチャーキッズスクール」実行委員会(大阪府)「通年型自然体験プログラム子どものための自然体験学校「アドベンチャーキッズスクール」」 ・特定非営利活動法人 すいた体験活動クラブ(大阪府)「体験型環境学習支援事業児童たちが校庭の一角で取り組む「環境学習」を支援する活動」 <表 彰> ■学校部門 ![]() 宇城市立青海小学校 (熊本県) 企画名 「ふるさとを愛し、豊かな心を育む体験活動 ~サトウキビ栽培から黒砂糖作りまでの全過程の取組を通して~」 ![]() 文部科学省 生涯学習政策局青少年教育課 土肥克己課長から、三島和也校長へ表彰状の授与 ■一般部門 ![]() 特定非営利活動法人 京都子どもセンター (京都府) 企画名 「無人島1週間チャレンジキャンプ2016」 ![]() 安藤宏基理事長から、細見侑亮さんへ表彰状の授与 ■学校部門 ![]() 大崎市立大貫小学校 (宮城県/委託:特定非営利活動法人 田んぼ) 企画名 「田んぼプロジェクト ~田んぼの生物多様性を中心とした環境教育と稲作文化を中心とした体験教育~」 ![]() 安藤宏基理事長から、岩渕成紀理事長へ表彰状の授与 ■一般部門 ![]() 独立行政法人 国立青少年教育振興機構 国立能登青少年交流の家 (石川県) 企画名 「石川縦断キャンプ「ACTIVE2016」」 ![]() 安藤宏基理事長から、西裕之さんへ表彰状の授与 ■部門共通 ![]() 横浜市立いずみ野小学校 (神奈川県) 企画名 「いずみ野小地産地消プロジェクト」 浜松市立庄内小学校 第6学年 (静岡県) 企画名 「豊かな浜名湖を未来に受け継ごう ~浜名湖の秘密~」 一般社団法人 若狭路活性化研究所 (福井県) 企画名 「若狭路わくわくキッズパラダイス 夏の陣 常神半島 海っ子合宿」 熊本県立青少年の家 (熊本県/指定管理者:ひとづくりくまもとネット・三勢共同体) 企画名 「菊池川アドベンチャー「Kキャンプ」」 推奨モデル特別賞は、今年度4団体が受賞されました。 4団体を代表して横浜市立いずみの小学校が、表彰を受けられました。 ![]() 安藤宏基理事長から、横浜市立いずみ野小学校 小林慎吾先生へ表彰状の授与 <受賞団体報告> 表彰式ののち、受賞4団体から活動報告がありました。 ![]() ![]() 宇城市立青海小学校 (熊本県) 「ふるさとを愛し、豊かな心を育む体験活動 ~サトウキビ栽培から黒砂糖作りまでの全過程の取組を通して~」 ●発表のポイント ・サトウキビを栽培するだけでなく、畑で捕った虫の飼育、畑のスケッチ、笹舟づくり、黒砂糖を使った料理など、畑を利用した様々な教育活動を行っている。 ・合宿、祭りへの参加など、地域の方々と交流して地域産業や伝統文化の理解を深めている。 ・サトウキビの刈り取り、黒砂糖づくりでは、安全指導を十分に行った上で子どもたち全員に体験をさせている。 ・本活動により、継続する事の大切さ(本活動は30年間続いている)、地域振興に必要な心の豊かさ、他人を思う心、目的を明確にして創造的にチャレンジしていく事の大切さ、子供に求める前に大人がチャレンジしていく事の大切さ、総合すると「子どもたちの未来」を得る事ができた。 ![]() ![]() 特定非営利活動法人 京都子どもセンター (京都府) 「無人島1週間チャレンジキャンプ2016」 ●発表のポイント ・「無人島」という何もなくリスクの多い環境で、ゼロから自分たちで準備し、集団生活を行うことにより、子どもたちの生きる力を育む。 ・高校生、大学生がプログラムを作成し、スタッフとして子どもたちと共に考え成長しながら活動を行う。過去に参加した子どもたちが高校生になってスタッフとして活動し、次世代の子どもたちへ仲間と協力する事の大切さを伝えていくようになった。 ・何が危険なのかを子どもたちに伝え一緒に考えるなど「危険」含めて子どもたち主体の活動とする事で、子どもたちの創造性やチャレンジ精神、自己判断能力を育むことができた。 ![]() ![]() 大崎市立大貫小学校 (宮城県/委託:特定非営利活動法人 田んぼ) 「田んぼプロジェクト ~田んぼの生物多様性を中心とした環境教育と稲作文化を中心とした体験教育~」 ●発表のポイント ・種まきから収穫まで、年間を通しての活動を行っている。 ・農業体験だけでなく、田んぼの植物や動物を調査し、生物多様性の学習も行っている。 ・「地域の未来は地域の子どもたちが作る」という合言葉を基に、子どもたちが地域で生きる事を直接、土から学ぶプログラム。 ・「救荒雑草」など、歴史的な事実を学ぶ事により、被災時や遭難時など有事の食糧不足に対応する知恵を得る事ができる。 ・活動が、生物多様性条約やラムサール条約、国連のユネスコ活動にも結びついている。 ![]() ![]() 独立行政法人 国立青少年教育振興機構 国立能登青少年交流の家 (石川県) 「石川縦断キャンプ「ACTIVE2016」」 ●発表のポイント ・それぞれのステージでねらう子どもたちの姿やスタッフの関わり方などを明確にすることで、スタッフ全員が同じ方向性で子どもたちの支援にあたることができた。 ・毎日「ふりかえりの時間」を設定し、「かかわる力」「感じる力」「見つめる力」の3つをチャート図で自己評価させて、自分の成長を自覚出来るような支援を行った。 ・子どもたちにルートマップを渡し、自分たちだけの力で宿泊地まで移動するプログラムを設けた。その結果、「自ら判断し行動する力」の自己評価が大きく上がるという成果を得た。 ・保護者や学校の先生に評価していただいた結果でも、子どもたちの成長を見る事ができた。 <トークショー> 登山家で医学博士の今井通子さんと、日本山岳ガイド協会認定国際山岳ガイドの近藤謙司さんをお招きし、「自然の中で育む子どもたち」をテーマに、対談をしていただきました。 ![]() ![]() |