2013年度 審査結果発表    

公益財団法人 安藤スポーツ・食文化振興財団 (略称:安藤財団 所在地:大阪府池田市 理事長: 安藤宏基) は、「第12回トム・ソーヤースクール企画コンテスト」(後援:文部科学省ほか) の審査委員会を開催し、2013年度の表彰団体を決定しました。
学校部門の最優秀賞となる「文部科学大臣奨励賞」は、小学校の理解のもと、地域住民と保護者が連携し、主催して、長年にわたり地域環境教育・学習活動を展開している、町田市立つくし野小学校ビオトーププロジェクト [東京都] の『体験的環境学習活動』に決定しました。
また、一般部門の最優秀賞である「安藤百福賞」は東日本大震災で被災した子どもたちに、体験活動を通じて、命の大切さや多くの恵みに感謝する心を育んだ、こども∞ (むげん) 感ぱにー [宮城県] の『自然とともに…Eco キャンプ』に決定しました。
最優秀賞に選ばれた2団体には、それぞれ副賞として100万円を贈ります。
その他に優秀賞2団体、推奨モデル特別賞1 団体、トム・ソーヤー奨励賞4団体を決定しました。 表彰式は、2014年1月25日(土)、安藤百福発明記念館 (愛称:カップヌードルミュージアム、横浜 市) で開催し、冒険家の三浦 雄一郎 (みうら ゆういちろう) 氏による特別講演も行います。


■学校部門
文部科学大臣奨励賞 賞金100万円+副賞チキンラーメン1年分
  企 画 名 「体験的環境学習活動」
  学 校 名 町田市立つくし野小学校 ビオトープロジェクト(東京都) 速報レポート
  代 表 者 小池 常雄(代表)
  活動内容 「いのちと環境を、親子で地域に学ぶ」をキャッチフレーズに、1年間基本的な自然体験を一通り経できるよう、作物の栽培 ・遊びや森・たき火 遊びや森・たき火 遊びや森・たき火 ・ヤゴの救出 ヤゴの救出 ・ カブトムシ相撲大会など、「土 ・水 ・空気 ・火 ・生命」の各分野を イメージした活動を展開。
  受賞理由 学校や教育委員会の協力下で、 地元住民保護者が連携し、主催する取り組みが、地域教育における見本となり、今後の自然体験活動の在り方に多くの示唆を与えるものと思われる。また、活動中テキスト、クイズなどに工夫がみられ、指導者知見が高く評価された。

優秀賞 賞金50万円+副賞チキンラーメン半年分
  企 画 名 「6泊7日セカンドスクール」
  学 校 名 江戸川区立清新第二小学校(東京都) 速報レポート
  代 表 者 前沢 蔵人(校長)
  活動内容 新潟県魚沼市を舞台に東京の子どもたちが、農作物の収穫体験、キャンプ、農作物収穫体験キャンプ、農家宿泊、探検などを体験し、豊かな自然や地域の方とふれあい通じて、豊かな人間性を育む企画。 また地域の祭りへ参加で魚沼市の地域づくりにも貢献。
  受賞理由 6年間にわたり、セカンドスクールが実践されていることを評価したい。また、その活動内容は充実しており、常に地域との交流を心がけ、教員がしっかり活動を引き継いでる点など学校の積極的で真摯な姿勢が高く評価された。セカンドスクールの全国的な拡がりを期待したい。


■一般部門
安藤百福賞 賞金100万円+副賞チキンラーメン1年分
  企 画 名 「自然ともに…Ecoキャンプ ~自然の恵みに感謝の心を育み、そして命をいただき、生かされている事を知る~」
  団 体 名 こども∞(むげん)感ぱにー(宮城県) 速報レポート
  代 表 者 田中 雅子(代表)
  活動内容 日頃のあそび場では、野菜栽培などで「山の命」を、非日常の牡鹿半島・小渕浜でのキャンプは、磯の生き物や魚さばき方などで「海の命」を学ぶ。そして、長野県での電気・ガス・水道のない不便不便な環境でキャンプを行い、希望者だけで鹿の解体をし「動物の命」を学習する。
  受賞理由 東日本大震災で被災した子どもちの心のケアを中心としたプログラムで、一貫して「命」を学ぶ取組みが高い評価につながった。また、子どもちの自主性を尊重し、自分たちの責任で活動きるよう、子どもの心に寄り添い支援する団体の姿勢が素晴らしい。

優秀賞 賞金50万円+副賞チキンラーメン半年分
  企 画 名 「2013 夏冒険キャンプ」
  団 体 名 小川原湖自然楽校(青森県) 速報レポート
  代 表 者 相馬 孝(代表)
  活動内容 青森県内でも、風土気候が違う津軽地方の岩木川と南部地方の高瀬川の源流から、河口までを体験する8泊9日の冒険キャンプ。環境の異なる水系での体験を通じて、風土の違いや自然と人、文化の関わりを学びながら水辺の体験に強い「水ガキ」を養成。
  受賞理由 源流探検や登山、カヌー体験など活動が変化に富み、参加する子どもたちの、わくわくした気持ちが伝ってくる冒険的要素高い企画であった。津軽と南部の川を対比させるというコンセプトはユニークであるが、その違いを子どもたちが、その違いを子どもたちがどう感じたかの説明が不十分であることが、少し残念であった。


■部門共通(順不同)
推奨モデル特別賞 副賞20万円+カップヌードル1年分
  企 画 名 「無人島アドベンチャーキャンプ2013 ~みんなとちがう夏・冒険しようぜ!~」
  団 体 名 独立行政法人 青少年教育振興機構 国立沖縄青少年交流の家(沖縄県)
速報レポート
  代 表 者 佐藤 良一(所長)
  活動内容 儀志布島で6泊7日の無人島生活。カヌーを漕いでへ上陸し、漁や釣りで食料を確保して野外炊飯を行う。基礎的な野外活動技術を学んだ子どもたちが、学んだ技術を生かして主体的に活動するサバイバルキャンプ。
  受賞理由 無人島での生活体験により、たくましさややさしさ、仲間と連帯感などの「生きる力」を育むプログラムは、現代の子どもたちに適したものであり、沖縄の自然や地域性を生かした内容の充実さは評価に 値する。しかし、一方で新規性や創造性に乏しいのが残念である。
トム・ソーヤー奨励賞 副賞チキンラーメン半年分
  企 画 名 「とっぷ子どもゆめクラブ活動」
  団 体 名 とっぷ子どもゆめクラブ(北海道) 速報レポート
  代 表 者 悪七 廣雄(会長)
  活動内容 学校の教育関係者OBが中心となり、子どもたちに体験活動や創作の場を提供。標高1,100mのピンネシリへ登山、総富地川で砂金探し、昔の遊び体験、苗木の植樹など、長年学校教育で培った指導者の持ち味を生かした体験活動を展開。
  受賞理由 元教員やシルバー世代が個人の持ち味や経験を十分に発揮しなら企画・指導を行っている点は、これからの地域教育の指導者確保の見本となる取組みである。しかし、内容はごく一般的なものであり、今後はさらに指導者の経験を生かしたユニークなプログラム開発を期待したい。

トム・ソーヤー奨励賞 副賞チキンラーメン半年分
  企 画 名 「大観野鳥レンジャー出動! ~守ろう!ぼくたち、わしの水辺環境。鳥となかよし、大観のまち~」
  団 体 名 明石市立大観小学校(兵庫県) 速報レポート
  代 表 者 八木 眞由美(校長)
  活動内容 子ども野鳥レンジャーとして、地域の自然を「知る」「守る」「知らせる」ための数々のミッションにチャレジ。校区内の自然調査から始まり、明石川の源流観察へと活動の幅を広げ、山や森から身近な川へと自然や命がつながる様子を体感し子どもたちの視野を広げる。
  受賞理由 野鳥観察や調査活動を通じて、子どもたちに身近な自然への関心を高め、校区内の自然を見つめ直すという活動のコンセプトとプログラム内容は評価に値する。今後は、このような地道活動が、保護者や地域社会へと一層広がることを期待したい。

トム・ソーヤー奨励賞 副賞チキンラーメン半年分
  企 画 名 「子どもも、まちの主人公 ~都会の中にオアシスのように残る自然を楽しもう~」
  団 体 名 自然と文化の森協会 猪名川キッズクラブ(兵庫県) 速報レポート
  代 表 者 福本 吉雄(事務局長)
  活動内容 猪名川や藻の自然をフィールドに、自然観察や川遊び、魚取りやバッタ獲りと生き物観察など、子どもたちの五感に働きかけるようプログラムを展開。その中でも特に野草やヤマモモなど「食べること」を重視した活動盛り込んだ企画。
  受賞理由 活動の種類や内容が豊富で、大人の積極的な参加が活動を一層盛んにしている。「食べる」ことをテーマとしたプログラムは低年齢の子どもや、初めての参加者も取組みやすく、参加者の構成にマッチしていた。今後は幼児や親子で楽めるプログラムの開発を期待したい。

トム・ソーヤー奨励賞 副賞チキンラーメン半年分
  企 画 名 「集まれ!しんぐう自然大好キッズ」
  団 体 名 たつの市立新宮小学校4年生(兵庫県) 速報レポート
  代 表 者 治田 国晴(校長)
  活動内容 「しんぐうPRプロジェクト ~歴史good,自然good,心(しん)good~」の名のもとに、教育課程と環境教育の視点を関連させた環境学習カリキュラムで、古代米の種まき・水田づくり・ホタルの飼育・河川の自然調査・地引き網漁などの活動を、体験と学びを一体化させて展開。
  受賞理由 地域にある「遺跡」という学習材を体験活動を通じて学び、郷土に誇り持たせた活動であった。プログラムの発展性と子どもたちの興味を深めていく、指導教員の高い専門性を評価したい。今後は学校全体での大きな取組みに発展すること期待したい。