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(敬称略)
1月25日(土)、2013年度自然体験活動支援事業「第12回トム・ソーヤースクール企画コンテスト」表彰式・講演会が、横浜市の安藤百福発明記念館(愛称:カップヌードルミュージアム)で開催され、教育関係者をはじめ、自然体験活動関係者や一般の方々など、およそ200名が参加されました。![]() <主催者挨拶 要旨> 公益財団法人 安藤スポーツ・食文化振興財団理事長 安藤 宏基 理事長 ![]() ひとつめは陸上競技です。「食」と「スポーツ」は大変重要なものであり、創設当時、非行少年という問題があり、溢れるエネルギーを発散させるためにはスポーツを振興すべきだということで、最初に小学生を対象とした陸上競技大会を行いました。またクロスカントリー大会も十数年行っております。 つぎに食文化を奨励したいということで、「食創会」を主宰し、食に関しての新しい技術あるいはベンチャービジネスに対して支援を行っています。 それから発明記念館の運営です。ここ「安藤百福発明記念館」と大阪府池田市の「インスタントラーメン発明記念館」は、体験型のミュージアムとして人気を博しております。 最後に、自然体験活動の支援ということで「トム・ソーヤースクール企画コンテスト」を12回行っております。本年度は応募が183件あり、50団体に支援金を贈呈しました。その中から本日は、文部科学大臣奨励賞、安藤安藤百福賞を含め5団体を表彰する事になりました。 これらの5団体様が高く評価されたのは、自然体験のプログラムを何年も練った結果だと思います。私も子どもの頃は野山をかけめぐっていましたが、そういうプログラムの中で行えばもっと意味があったと思います。 <来賓挨拶 要旨> 文部科学省スポーツ・青少年局長 久保 公人 様 ![]() 2020年に夏季オリンピック、パラリンピック競技大会が日本で開催される事になりました。文部科学省ではこの年を大きな節目として、日本の子どもたちには様々な体験を通して、世界で活躍できるような人材として育ってほしいと考えています。しかし社会においてはリスクを恐れるあまり、周りの大人が必要な体験活動の機会を奪っているという側面もあります。「体験活動は人づくりの原点である」という認識のもと、未来の社会を担うすべての子どもたちに体験活動の機会を意図的、計画的に創造することが重要です。 本日受賞されたみなさまにおかれましては、今回の受賞を一つの契機として、今後さらに子ども達が自然の中で、豊かな感性を育み、健やかな体を培えるような企画を実践されて、引き続き青少年の健全育成に、ご尽力をいただきたいとお願い申しあげます。 結びに、主催者の安藤財団様におかれましては、自然体験活動が子どもたちの体力、創造力、チャレンジ精神を育む、という考えのもと、「安藤百福記念 自然体験活動指導者養成センター」の設置や、各種普及事業を通じて自然体験活動の推進にご尽力されていることに、心から敬意を表しまして、ご挨拶と代えさせていただきます。 横浜市こども青少年局長 鯉渕 信也 様 ![]() 横浜市にもこういった活動に努力と積み重ねをしていく団体が増えることを期待しています。横浜の学校や青少年関係団体も、本日受賞団体が発表される内容を参考とさせていただいて、今まで以上に充実した自然体験活動ができればと思っています。未来を担う子供達がのびのびと健やかに成長できますよう、それぞれの地域におきまして様々な体験活動を皆様方には広げていただく事を願っております。 <講 評> 審査委員を代表して、岡島成行 安藤百福センター センター長の講評がありました。 ![]() また、一般部門の最優秀賞である「安藤百福賞」は、命の大切さを実感させ、そして自由な発想と想像力を引き出すプログラムが評価され、こども∞(むげん)感ぱにー(宮城県)の「自然ともに…Ecoキャンプ ~自然の恵みに感謝の心を育み、そして命をいただき、生かされている事を知る~」に決定しました。ぜひこれからも、このようなプログラムで行っていただきたいと思います。 「優秀賞」として、学校部門は江戸川区立清新第二小学校(東京都)の「6泊7日セカンドスクール」と、一般部門は小川原湖自然楽校(青森県)の「2013 夏冒険キャンプ」に決定しました。 さらに自然体験活動のプランニングや指導の方法、そして計画を実施に移す過程などが、多くの学校や団体の参考モデルになると認められた企画に贈る「推奨モデル特別賞」として、本年度は、非常に楽しいプログラムをつくられた、独立行政法人 青少年教育振興機構 国立沖縄青少年交流の家(沖縄県)の「無人島アドベンチャーキャンプ2013 ~みんなとちがう夏・冒険しようぜ!~」に決定しました。 <表 彰> ■学校部門 ![]() 町田市立つくし野小学校 ビオトープロジェクト(東京都) 企画名 「体験的環境学習活動」 ![]() 文部科学省 久保公人局長から、小池常雄代表への表彰状授与 ■一般部門 ![]() こども∞(むげん)感ぱにー(宮城県) 企画名 「自然ともに…Ecoキャンプ ~自然の恵みに感謝の心を育み、そして命をいただき、生かされている事を知る~」 ![]() 安藤財団 安藤宏基理事長から、田中雅子代表へ表彰状の授与 ■学校部門 ![]() 江戸川区立清新第二小学校(東京都) 企画名 「6泊7日セカンドスクール」 ![]() 安藤財団 安藤宏基理事長から、木村紀朗副校長へ表彰状の授与 ■一般部門 ![]() 小川原湖自然楽校(青森県) 企画名 「2013 夏冒険キャンプ」 ![]() 安藤財団 安藤宏基理事長から、相馬孝代表へ表彰状の授与 ■部門共通 ![]() 独立行政法人 青少年教育振興機構 国立沖縄青少年交流の家(沖縄県) 企画名 「無人島アドベンチャーキャンプ2013 ~みんなとちがう夏・冒険しようぜ!~」 ![]() 安藤財団 安藤宏基理事長から、佐藤良一所長へ表彰状の授与 ■部門共通 ![]() とっぷ子どもゆめクラブ(北海道) 企画名 「とっぷ子どもゆめクラブ活動」 明石市立大観小学校(兵庫県) 企画名 「大観野鳥レンジャー出動! ~守ろう!ぼくたち、わたしたちの水辺環境。鳥となかよし、大観のまち~」 自然と文化の森協会 猪名川キッズクラブ(兵庫県) 企画名 「子どもも、まちの主人公 ~都会の中にオアシスのように残る自然を楽しもう~」 たつの市立新宮小学校4年生(兵庫県) 企画名 「集まれ!しんぐう自然大好キッズ」 <受賞団体報告> 表彰式ののち、受賞各団体から活動報告がありました。 ![]() ![]() 町田市立つくし野小学校 ビオトープロジェクト 「体験的環境学習活動」 ●発表のポイント ・2005年より、体験的環境学習プログラムを地域住民と保護者が主催し、学校・PTAの理解と支援という形で、年間プログラム計画を立て、毎月定例化して活動を行っている。 ・畑での作物栽培、プールのヤゴを救出、カブトムシ相撲大会、小鳥の巣箱作り、たき火、里山トレッキングなど、地域の自然環境を活用し、またテキストやクイズを工夫して、子どもたちが楽しく体験的に「火」「土」「水」「空気」と「いのち」の関わりを学習できるプログラムを開催している。 ・これまでの活動実績を基にさらに展開し、環境学習の特別授業、企業で環境学習プログラムを実演、教育系雑誌で活動内容を紹介なども行っている。 ![]() ![]() こども∞(むげん)感ぱにー 「自然ともに…Ecoキャンプ ~自然の恵みに感謝の心を育み、そして命をいただき、生かされている事を知る~」 ●発表のポイント ・「遊びは生きる力」「自然や人とのつながりの中で感謝の心を育む」という理念のもと、地域の方々や子どもたちと一緒に、東日本大震災で被害を受けた子どもたちの遊び場づくりを行っている。 ・今回の活動では、地元での日帰り体験から、牡鹿半島での1泊キャンプ、そして長野県の山奥での7泊のキャンプへとステップアップした。また地元の人たちとの交流もおこない、害獣として駆除された鹿を解体していただき、命について考えた。キャンプでの行動は子どもと同じ目線で一緒に話し合って決めた。強制はせず、子どもたちの自主性に任せた。 ・こうした体験を通して、私たちの命はすべて他の生きものの命によって生かされていること、太陽・大地・水・・・これらの大自然の恩恵をいただいていること、人との繋がりと温かな心に支えられていることを伝え、これからも未来の子どもたちに「生きる力」と「感謝の心」を伝えていきたい。 ![]() ![]() 江戸川区立清新第二小学校 「6泊7日セカンドスクール」 ●発表のポイント ・3つの柱を通して、 豊かな人間性の形成を目指す。 ・新潟県魚沼市で山歩き・川遊び・野外炊飯等を体験し、現地の方の話を聞いて、自然のすばらしさに気付く。 ・ホームステイ、野菜の収穫・開墾、共同生活を体験し、人とのふれあいの温かさを知る。 ・祭に参加したり、町を探検したりして、自分を育ててくれる地域を愛する。 ・指導者(教職員)の教育、年度毎の引き継ぎを行い、セカンドスクールの質を高めている。 ![]() ![]() 小川原湖自然楽校 「2013 夏冒険キャンプ」 ●発表のポイント ・日本海側と太平洋側で異なる青森県の風土気候を、各地で登山や川遊び等の自然体験や、稲作の調査をする事により知ってもらった。 ・途中ケンカが起こったが、子どもたちの話し合いで解決策を見つけキャンプを続行できた。 ![]() ![]() 独立行政法人 青少年教育振興機構 国立沖縄青少年交流の家 「無人島アドベンチャーキャンプ2013 ~みんなとちがう夏・冒険しようぜ!~」 ●発表のポイント ・無人島でのサバイバル生活を乗り越えることで、積極的に活動するリーダーを育成する。 また防災教育の面から、災害時に対する能力を育てる。 ・同世代、異世代のふれあいを通して、仲間を信じ助け合う、社会性、自主性を喚起する。 ・世界有数の慶良間の海から自然保護意識を高める。 ・体験(成功・失敗)を通して自己肯定感を高める。 <講演会> 冒険家・プロスキーヤーの三浦雄一郎さんをお招きし「私の冒険人生~体験を通じて得たもの~」をテーマに、ご講演をいただきました。 三浦さんは、80歳で3度目のエベレスト登頂を遂げられました。「子どもの頃の体験が人生に大きな影響を与えます」という言葉から始まり、ご自身の人生をユーモアを交えて講演されました。そして結びに「私も挫折を繰り返してきましたが、できない理由を考えるより、できる方法を考えて、諦めないで努力すれば、夢は叶います」と締めくくられました。 ![]() ![]() ![]() |