2009年度 審査結果発表    

2009年度「第8回トム・ソーヤースクール企画コンテスト」の審査委員会が 開催され、厳正な審査の結果、文部科学大臣奨励賞、安藤百福賞など各賞が 下記の通り決定いたしました。
また、企画内容がユニークで他団体の刺激や参考となり、今後の活動に期待 できる団体には、「トム・ソーヤー奨励賞」が贈られます。 各受賞団体の企画や活動内容、審査委員会の講評を参考にしていただき、 今後の自然体験活動の計画にお役立てください。

■学校部門
文部科学大臣奨励賞 副賞100万円+チキンラーメン1年分
  企 画 名 「美ら海 夢島 とかしき チャレンジプログラム ~渡嘉敷島の海で『み・が・く』わたしたち~」
  団 体 名 渡嘉敷村立渡嘉敷小中学校(沖縄県) 速報レポート
  代 表 者 古謝 将史(キャリア教育担当)
  活動内容 シュノーケリング体験(体育)、サンゴの海洋調査や保全活動(総合学習・道徳)、渡嘉敷の観光産業の考察(社会)など、「系統的な自然体験学習」を学校の各教科と関連付けて行った。
  受賞理由 自分を「み・が・く」(見つける・頑張る・工夫する)をテーマに慶良間の海をフィールドとし、小中一貫教育の中で発達段階に応じた活動を、各教科と関連付けて行われた点が高く評価された。また、青少年自然の家、観光業者らと互いのノウハウを持ち寄り、自然保護を軸として学び合い、授業に生かした工夫も産官学連携の見本となる素晴らしい取組みであった。
 

優秀賞 副賞50万円+チキンラーメン半年分
  企 画 名 「長期宿泊・自然体験学習 5泊6日 花背山の家」
  団 体 名 京都市立醍醐西小学校(京都府) 速報レポート
  代 表 者 安藤 昌之(校長)
  活動内容 仲間との集団生活や自然の中での長期宿泊学習を通して、「人とのつながり」を向上させることを目的としたプログラムを展開。
  受賞理由 5泊6日の中で「協力」「挑戦」「感謝」など、日毎に行動目標を掲げることにより、子どもたちの行動に意識付けを行う工夫が評価された。また、活動の目的であった「人とのつながり」の向上や自主性の強化などについて、活動前・活動直後・1ヵ月後の子どもたちの変容をアンケートを用いて検証する計画に、その教育的効果が期待される。
 


■一般部門
安藤百福賞 副賞100万円+チキンラーメン1年分
  企 画 名 「『昔の子どもたち』から『未来の大人たち』へ『島の夏休み』を伝えたい。」
  団 体 名 あじ島冒険楽校(宮城県) 速報レポート
  代 表 者 阿部 欽一郎(事務局長)
  活動内容 島伝統の「アナゴ抜き」、竹とんぼ、竹鉄砲作りを通じて、“限界集落”となった島の高齢者が島外の子どもたちに島の昔遊びを伝える自然体験活動。
  受賞理由 「未来の大人たち」に昭和30年代の「島の夏休み」の体験を通じて、地域の自然や知識・文化を伝えることは大変意義があり、コンセプトも秀逸であった。“限界集落”といわれる地域で、子どもたちは島の豊かな自然の中での活動や世代間交流を通して、多くの発見・感動をし、高齢者には島の誇りと未来への希望を取り戻す活動となった点が評価された。
 

優秀賞 副賞50万円+チキンラーメン半年分
  企 画 名 「七転八起CAMP」
  団 体 名 学校法人滝の坊学園 三好桃山幼稚園(愛知県) 速報レポート
  代 表 者 角田 武俊(園長補佐・学年主任)
  活動内容 園児と卒園児の七回の“転ぶ活動”をたくさんの“起きるプログラム”で支える活動。いきなり登山、置き去りウォークラリーなど能動的な行動ができるプログラムを展開。
  受賞理由 「七転八起CAMP」というタイトル通り、いきなり「転ぶ活動」から入り、起き上がる子どもたちを暖かくサポートする指導者の情熱が非常によく伝わる活動であった。また、プログラムにストーリー性を持たせ、子どもたちの好奇心や想像力を掻き立てる工夫が随所に見られた点がユニークであり、高く評価された。
 


■部門共通(順不同)
トム・ソーヤー奨励賞 副賞チキンラーメン半年分
  企 画 名 「『♪夕やけ小やけ♪の里』から自然体験レッツ・ゴー!」
  団 体 名 八王子市立恩方第二小学校(東京都) 速報レポート
  代 表 者 森田 弘文(副校長)
  活動内容 童謡「夕やけ小やけ」発祥の地をフィールドに、全校生徒が、農作物の育成と収穫、昆虫植物標本作りなど年間を通して様々な活動を展開。地域住民や保護者も参加し、自然体験を行った。
  受賞理由 地域の自然資源・人材資源を活用し、学校教育課程の中に、自然体験活動を積極的に取り入れていることが高く評価された。学校教育への導入のモデルとして報告すべき点も多い。今後は地域との連携をさらに進めた自然体験活動を期待したい。
 

トム・ソーヤー奨励賞 副賞チキンラーメン半年分
  企 画 名 「妙高ジュニアアドベンチャー2009 ~この夏 出会える 新しい自分~」
  団 体 名 国立妙高青少年自然の家(新潟県) 速報レポート
  代 表 者 川崎 幸一(所長)
  活動内容 サイクリングで佐渡島一周、カヤックで越佐海峡横断などの体験を通じて、達成感や感動、やればできるという自信をつける14泊15日の長期宿泊移動型の活動。
  受賞理由 3年後をめどに「リーダー性評価尺度」の完成を目指し、国立青少年教育施設としてのこれまでの実績を活かして「リーダーの育成」に特化した活動を行ったことが高く評価された。今後の「リーダー性評価尺度」の完成に期待したい。
 

トム・ソーヤー奨励賞 副賞チキンラーメン半年分
  企 画 名 「各務野冒険塾」
  団 体 名 各務野冒険塾実行委員会(岐阜県) 速報レポート
  代 表 者 中村 敏朗(事務局長)
  活動内容 無人島でのテント設営や火おこし、食材探しなどの活動を通じ、仲間と協力してたくましく生きる力や社会性を身につける。ものが満ち足りた現代の子どもたちに「不足」を与える体験。
  受賞理由 長期の無人島体験へ向け、事前の農作物の育成や体力づくりを始め、参加者の気持ち・体力・技術のすべての面での準備を行い、体験を通じて自分への自信につながるよう工夫された点が高く評価された。今後は、全日程で参加可能な指導者の確保に期待したい。
 

トム・ソーヤー奨励賞 副賞チキンラーメン半年分
  企 画 名 「ふるさと再発見 ~『海と山 大好き 向島』~」
  団 体 名 尾道市立高見小学校(広島県) 速報レポート
  代 表 者 河野 真由美(校長)
  活動内容 町にはない水田を一から作る米栽培(全学年)、水質調査などを実施しホタルを呼び戻す活動(4年生)、いかだで離島に渡り無人島体験を行う(6年生)など、学年に応じた多彩な活動。
  受賞理由 海、無人島、蛍、菊などの身近な自然資源を用い、生徒の興味・関心を引き出すよう工夫された活動であり、米栽培や海浜清掃では地域住民と協力して行う活動が展開できた点が評価された。今後は、プログラムのさらなる充実のために、個々の活動をより深めることに期待したい。
 

トム・ソーヤー奨励賞 副賞チキンラーメン半年分
  企 画 名 「大自然まるごと野外塾 ~屋久島キャンプ~」
  団 体 名 体験活動協会FEA(福岡県) 速報レポート
  代 表 者 谷 正之(理事長)
  活動内容 野外生活体験を通して「人間力」の基盤を培うことを目的にした活動。屋久島を舞台に、磯観察、暗闇探検、縄文杉ウォークなどを通じて、体験からの学びを深める活動を行った。
  受賞理由 期間中、グループでの話し合いの場を適宜設け、「クライマックスの活動」を子どもたちで決めさせるなど、各々に自主性や責任感を持たせ、自らが「意欲」をもって体験できるよう工夫された点が評価された。今後は、活動内容と時間管理のバランス改善に期待したい。