平成18年度トム・ソーヤースクール企画コンテスト支援50団体の企画より、
その活動や実施のレポートを順次掲載していきます。


  活動レポート    

NO学校・団体名都道府県企画の概要
16 八王子市立上川口小学校 東京都 「みんなで自然体験推進計画2006」
低学年にはたんけん隊、高学年には自然調査隊として、地域の愛鳥ボランティアとともに、年間を通した野鳥観察会や自然的教育素材を活用した教育を計画。

「みんなで自然体験推進計画2006」 今年度の様々な活動・その3

 恵まれた自然環境を生かした体験活動を様々な教育活動を取り入れながら、
 地域や自然を愛する心情やたくましく生きる力、生命を尊ぶ心、自然環境を大切にする心など
 豊かな心の育成を図る。

 <1.久しぶりの全校野鳥観察会>

10月12日(木)今日は楽しみにしていた全校野鳥観察会です。
高く澄んだ秋空に絹雲がたなびき、絶好の野鳥観察日和。
今日はどんな鳥たちと出会えるか、子どもたちみんなわくわくどきどきです。
まず、全校の子どもたちが校庭に集合します。校長先生と朝の挨拶を行い、
ボランティアの方々の自己紹介や、今日の観察会のめあてやコースについての話を聞きます。
もちろん、子どもたちはそれぞれ自分のテーマで継続観察も行います。
毎回、八王子・日野カワセミ会という野鳥観察ボランティアの方々に来ていただいています。
多い時には、10人近くの方が指導に来てくれます。

全校の子どもたちを10数人ずつ低・中・高と3つにグループに分け、野鳥観察会に出発します。
学校の近くには、3つの観察コースがあり
川ぞいに歩いたり、山すそを歩いたり、変化に富んだコースで観察を行います。
ボランティアの方々は、少なくとも2人はそれぞれのグループについてくれます。
子どもたちは、学校備え付けの双眼鏡を手にして、いろいろな鳥の観察を行います。
ボランティアの方々の大きなフィールドスコープも覗かせてもらい、大満足の様子です。
子どもたちはボランティアの方々とも仲良くなり、毎回交流を深めています。
「ほらほら、カワセミがスコープに入ったよ。」「モズが尾をくるくるまわしているよ。」など
ボランティアの人が丁寧に解説をしてくれます。
子どもたちも、いろいろな鳥の名前や大切な観察ポイントなどをメモ帳に書いたり
いろいろな質問をしたりと大忙しの観察会です。

 <2.野鳥観察会の最後は「鳥あわせ」>

観察会が終わると、いつも「鳥あわせ」を行います。
「鳥あわせ」というのは、その日の観察会で見ることができた鳥をみんなで確認する会のことです。
また、それだけでなく、その日の観察で特によく観察できた鳥や珍しい鳥などの情報を交換する場でもあります。
自分では気がつかなかった鳥でも、皆で見た鳥を合わせるとかなりの数になります。
毎回20種以上の鳥は確認できます。

今回の観察会で確認できた鳥は
アマツバメ、イワツバメ、エナガ、カケス、ガビチョウ、カワセミ、キジバト、キセキレイ、コゲラ、コジュケイ、サシバ、
シジュウカラ、スズメ、セグロセキレイ、トビ、ノスリ、ハクセキレイ、ハシボソガラス、ヒヨドリ、メジロ、モズ
などでした。
鳥あわせの後は、教室に戻り、今日の観察で印象に残った鳥や観察してわかったことなどをまとめる作業を行います。
今年度、3学期には、それぞれの学年がまとめたことや学んだことを発表する
「野鳥観察発表会」が予定されています。
なお、毎回の鳥あわせの結果や観察会の様子は 上川口小学校のホームページにくわしく紹介されていますので
ご覧ください。

物が豊富で便利な時代にあって、人と人、人と自然とのふれあいの機会は、ますます少なくなりつつあります。
本校では、生活科や総合的な学習の時間をふれあいの時間として設定し
このように野鳥観察会を毎月1回位置づけ、子どもたちの興味・関心・意欲を重視した活動を行っています。
「自然の大切さ」や「思いやりの大切さ」などは、だれでも知っています。
しかし、活動や体験を通すことによって、それらをより深く、広く、感動を持って学ぶことが可能になります。
また、人や自然を慈しむ心や探求する心、郷土を愛する心など、人としての大切な資質を
体験を通して、無理なく育むことができます。
「ふれあいの時間」は、その名の通り自然や地域の方々とのふれあいの活動でもあります。





支援団体活動レポート