平成18年度トム・ソーヤースクール企画コンテスト支援50団体の企画より、
その活動や実施のレポートを順次掲載していきます。


  活動レポート    

NO学校・団体名都道府県企画の概要
3 青森大学大学院 関智子研究室 青森県 「ぼくらの青い森 発:ふるさと自然探検隊」
青森の自然の中で、「森」をテーマにツリークライミング、「海」をテーマにビーチコーミング、「山」をテーマに山奥遠足、「風」をテーマに自然エネルギー実験などを行い、遊びながら「ふるさと」への気づきを促す活動。

「ぼくらの青い森発:ふるさと自然探検隊」 一日木こり体験 [7/29]

 日  時:平成18年7月29日(土) 9:00~16:00
 場  所:青森市モヤヒルズスキー場、青森大学雲谷の森
 参加者:小学生30名、大人15名

待ちに待った夏休み。
「ふるさと自然探検隊」は、十和田・八幡平国立公園のほんの手前にある
モヤヒルズスキー場へと出かけました。
このスキー場わきではクマも目撃されたようで、スキー場からは
ふさふさした森につながっているんですよ。

僕たちの今日のテーマは、「この森と仲良くなること」「1日だけ木こりになった気分で働いてみること」
そして「今まで見たことのない自然や風景に出会うこと」でした。
まず、「ツリーイング」という木登り技術を教わりました。
ツリーイングは、アメリカの木こりさんたちも利用している技だとか。
ロープやハーネスを使うことで、小学生の低学年でも簡単に案外高くまで登ることができます。
普段は下から見上げるだけの木や森も、枝からぶら下がり幹にしがみついてみると
いつもとは違った表情を見せてくれます。
森の空気に馴染んできたところで、近くにある「青森大学雲谷の森」まで歩きました。
途中、林道から見下ろした僕らの街。
「青森市はこんなところだったんだ」「私の家はどこだろう?」

青森大学雲谷の森は、国有林による遊々の森制度のお世話になって借り受けている森です。
これまでに青森大学自然学校の講座に参加した大人のみなさんが
僕らのために間伐材を利用して、見晴し台や空中廊下を造ってくれたんだって!
しかも今日は、その作り手の人と一緒に森へ遊びにくのです。

・・・おっと忘れちゃいけない、そうだった。
今日は木こりのお仕事をやるのでした。
まずは、のこぎりを使って除伐のお手伝い。木を切ると聞いて、僕らはちょっと複雑な気持ちです。
「さっきは木登りだったのに・・・」
「木を切ることが森を守ることにもなるんだよ」
ノコギリで木を切り、ナタで幹の皮をむき、ロープで丸太を引っ張り、大人も子どもも力仕事で大いに汗をかきました。
ギコギコと木に手をかけたことが僕らの心の中に何を残すのか、今はよくわからないけど
今までより森の存在が近くなったみたいです。
張りめぐらされた空中廊下から眺めた景色は、今まで見たことないものでした。
また遊びに来ることができるといいな。



「ぼくらの青い森発:ふるさと自然探検隊」 浜辺で宝探し [9/16]

 日  時:平成18年9月16日(土) 9:00~17:00
 場  所:西津軽郡鯵ヶ沢町赤石川河口
 参加者:小学生29名、大人6名

夏休みが終わっても、僕らの夏はまだまだ終わりません。
今回の「ふるさと自然探検隊」はバスで2時間ほどかけて
日本海に面した鯵ヶ沢町へ遠征です。
赤石川の河口に広がる砂浜でビーチコーミングを体験しました。
ビーチコーミングは、櫛で髪の毛をすくように、海岸を探索することです。

砂浜に下りてみて一番驚いたのがゴミの多さでした。
流木に混じって、カン、ビン、ペットボトル、発泡スチロール、ビニール袋、靴、かばん、スイカ・・・。
ありとあらゆるゴミが落ちています。
中には中国語や韓国語が書かれているものもありました。

外国からゴミが流れてくるなんて、ショックです。
それだけでなく、ぼくらの浜辺がこんなにゴミで汚されているなんて。
やっぱり、浜辺にゴミは似合わないですね。
ですから、きれいな石や貝殻を拾い砂浜で遊んだ後は、みんなでゴミ拾いをすることにしました。
「どうして外国から流れてきたゴミを僕らが拾わなければならないんだろう?」疑問もわいてきます。
「これ燃えるゴミ?燃えないゴミ?」全部はとても持ち帰れないけれど、来たときよりはきれいになったかな。

浜辺は、よく観てみると、ゴミだけでなく、素敵な自然物がたくさん落ちています。
きれいな石や流木、貝や砂、それから浜辺でしかみられない植物もありました。
ぼくらの浜辺は、きれいなだけではありませんでした。ちょっと複雑な気分を味わいながら、帰りました。
青森大学に帰ってから、拾ってきた宝物でおみやげを作りました。





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