平成17年度トム・ソーヤースクール企画コンテスト支援30団体の企画より、その活動や実施のレポートを順次掲載していきます。

  活動レポート    

部門団体名主な企画内容
一般 NPO法人 つくば環境フォーラム(茨城県) 「学校と里山を結ぶ こどもワンダーランド作戦」
つくば市郊外の里山保全活動。絶滅の危機に瀕しているオオムラサキを通して、地域の大人と子どもたちが一体となった自然保全活動。

「学校と里山を結ぶ こどもワンダーランド作戦」 オオムラサキ観察会 [7/10]

 日  時:平成17年7月10日(土) 13:00~15:00 晴れ
 場  所:オオムラサキ飼育舎
 参加者:25名(大人11名、小学生14名) スタッフ3名(田中、中島、谷口)

 <活動の流れ>
12:40 ~ スタッフ集合、物品準備、打ち合わせ
13:00 ~ 受付 / 先に来られた方々を飼育舎内案内
13:30 ~ あそびの達人教室に参加の小学生と保護者合流
オオムラサキの形態・生態の説明。観察のポイント確認
13:50 ~ 飼育舎内でさなぎ・成虫・たまご・1令2令幼虫の観察
確認シートの記入
14:15 ~ オオムラサキの生息環境・里山のおはなし
まとめ / アンケート記入
14:40 ~ 解散

 <気付き、感想、反省点など>

・早朝に雨がやみ、飼育舎で実物の観察ができてよかった。

・小学3・4年生が参加者の中心であったが、
 学校でモンシロチョウについて学んでいるので、
 その生活史と対比させてオオムラサキを説明した。
 チョウや幼虫のスケッチをすることで、観察に集中できたようだ。

・ことしは、気候の関係でオオムラサキの発育にばらつきがでて、
 繁殖にとっては不利であったが、観察会の当日に、
 さなぎから2令幼虫まで、見ることができてよかった。

・森づくりボランティアにいつも参加してくださる方が
 今回の観察会に参加されており、森づくり作業におもに興味があった方も
 手入れした森にいろんな生き物が住むことの意味を再確認されたようで
 オオムラサキの棲む里山作り事業の両輪である、
 オオムラサキの保護と森の手入れがつながりを強めたと感じられた。

・オオムラサキから森作りボランティアへ、
 また森づくりからオオムラサキへとボランティアの方が
 広がっていくように交流を深めたい。

オオムラサキの棲む場所は?

オスかな?メスかな?大きいね

「学校と里山を結ぶ こどもワンダーランド作戦」
                        島名小学校オオムラサキ観察会 [7/14・7/15]


 日  時:平成17年7月14日(水) 10:20~12:15 小雨
       平成17年7月15日(水) 10:20~11:25 晴れ
 場  所:島名小学校
 参加者:120名(先生5名、小学生112名) スタッフ5名(田中、中島、中村、谷口、原)

 <活動の流れ>
09:30 ~ スタッフ集合、職員室あいさつ、物品準備、直前打ち合わせ
10:20 ~ 14日:雨のために場所を理科室に設定して、
    成虫・卵・1令幼虫の実物、モデルやパネルを使って行なった。
15日:飼育舎内で、蛹・成虫・たまご・1令・2令幼虫の観察とお話し、外で里山のお話し。
    対象は、3年・5年・6年の希望者
10:40 ~ ①オオムラサキの観察と②オオムラサキのお話し②里山のおはなしの3部にわけて
それぞれ7人から10人ほどに分けたグループを順に移動してもらって行った。
4年1組(21名;2グループ)、4年2組(21名;2グループ)、1年1組(35名;3グループ)
11:30 ~ 2年1組(35名;3グループ)
12:15 ~ 観察会終了

 <気付き、感想、反省点など>

・14日は、雨のため理科室にエノキの鉢植え(2令幼虫・たまご)や
 オオムラサキの成虫(オス・メス)、その他脱皮殻・モデル、
 パネルなどを持ち込んで観察会をした。
 1つ1つを落ち着いて、観察してもらうことができた。
 オオムラサキの成虫のえさとして作った
 ネクターのにおいを体験してもらったところ、
 よい匂いという意見と顔をしかめる反応が半々であった。

・4年生には、オオムラサキの棲む里山の筑波での
 現状のお話をじっくりとすることができ、教室に戻った後にクラスで
 里山の保全について自分たちにできることを考えてもらい、
 意見をまとめてもらうことができた。

・15日は、晴天となったのでオオムラサキの飼育舎内で、
 たまご・2令幼虫・さなぎ・成虫(オス・メス)や抜け殻、
 エノキの木の観察を行なった。1年生であったので、実物の観察を中心に、
 観察のポイントを解説した。

・昨年に引き続き2回目の観察会であったことと、逐次オオムラサキの成長を
 お知らせしている"オオムラサキ通信"を見てもらっているようで、
 知識が、浸透していることを感じた。

・生き物実物を見るときの、生徒さんたちの様子は、非常に熱心であり
 一生懸命であることが、大変嬉しかった。

・身近な生き物から、身近な環境に興味を広げてもらえるように
 地道に働きかけたい。

オスとメスのちがいは?

オオムラサキの棲んでいる森は?

「学校と里山を結ぶ こどもワンダーランド作戦」 森作りボランティア(19) [7/23]

 日  時:平成17年7月23日(土) 9:30~15:30 くもり時々晴れ
 参加者:25名(大人24名、小学生1名) スタッフ4名(田中ひとみ、谷口、小野瀬、中島)

 <活動の流れ>
09:00 ~ スタッフ集合、物品準備、車の誘導、受付 作業の様子
大カマと小カマで下草刈り
09:30 ~ 挨拶、本日の作業についての説明
いばらき森林クラブの紹介、自己紹介(参加者全員)
作業開始:
 大鎌・小鎌で下草刈り。
 くずのつるの撤去(苗木に絡まっているのを切った)
 1.クヌギの森の畑側の下草刈り
 2.クヌギの森の南側のえのき・クヌギの植林区域
 1.2の場所を同時進行
10:20 ~ お茶休憩
10:40 ~ 保健保安林に移動して、大鎌・小鎌で下草刈り
11:50 ~ 昼食 / わらびもちのデザート
13:00 ~ 大鎌の刃のとぎ方講習
ナメタケ・ヒラタケの本伏せ作業
15:00 ~ 作業終了・まとめ。
希望者で林縁の散策・観察
15:30 ~ 解散

 <気付き、感想、反省点など>

・比較的午前中の気温が低くて、作業がしやすかった。

・今月から、地球環境基金の助成でターフを3張り購入したので
 日よけができ、厳しい日差しを避けて休息することが出来るようになった。

・暑い中であるが参加者が多数であったので、作業区域を分担して
 効率よく手入れ作業が出来た。

・草刈り鎌の刃の研ぎ方や大鎌の使い方を、いばらき森林クラブの方に
 ご指導いただき、各自実習をしてみることが出来た。

・昨年10月に間伐した木材を使って2月に食菌した
 ナメタケ・ヒラタケのホダギを森の中に、本伏せした。
 菌の定着は、良好なので、秋にきのこの収穫が楽しみである。

・森の縁にあるエノキの大木に、
 今年繁殖させたオオムラサキの幼虫がつけてあるので、
 森づくりボランテイアの参加者に生長を観察してもらえるようになり、
 オオムラサキの棲む森づくりという活動が明確になってきた。

ターフの下で昼食休憩

なめたけとヒラタケの本伏せ


支援団体活動レポート