平成17年度トム・ソーヤースクール企画コンテスト支援30団体の企画より、その活動や実施のレポートを順次掲載していきます。

  活動レポート    

部門団体名主な企画内容
学校 八王子市立楢原小学校(東京都) 「自然体験活動推進プロジェクト2005」
自然環境が比較的恵まれた地域で、全学年の自然体験活動と、サタデースクールなども開校し、社会教育の視点でも森の開拓や椎茸の栽培など、様々な活動を行う。

「自然体験活動推進プロジェクト2005」今年度の雑木林探検隊の活動(1) [5/ ~7/ ]

  [雑木林探検隊の概要について]
(1)子ども達に雑木林を自由に使わせてください!(平成15年4月)
 平成15年4月1日に本校に赴任した当初、本校校庭には校庭面積と同程度の雑木林が隣接していた。しかし、手入れ等はなされておらず竹や笹、蔦が広がり荒れていた。この雑木林には複数の所有者が折り、学校としても特に利用等はこれまで考えていなかった。しかし、これだけ手付かずの豊かな自然が学校に隣接しており、生きた教材、自然体験の場として有効に活用できないかと考えた。各所有者の方を訪ね、お願いした結果、快く使用について了承いただくことができ、学校として比較的自由に開拓、利用していくことが可能となった。
(2)たとえ歩みは遅くとも(平成15年7月~平成16年3月)
 自由に開拓できるようになったとはいえ、竹や笹の林にすんなり入れるような小道もない。校庭の出入り口より少しずつ道をつくり、雑木林の開拓が始まった。この年から八王子市では月に一回の学校施設を利用した社会教育「サタデースクール」が本校でも始まった。さっそくその講座の一つとして「雑木林探検隊」を発足し、定期的に開拓を進めながら様々な自然体験活動を試験的に開催していった。  この年に行った活動は「やきいも・やくぐり」大会等である。特に雑木林に自生している山栗を焼いて食べたことは子ども達の印象に残ったようだ。また、「椎茸栽培に挑戦!」活動では林の一角に椎茸菌をうえた栽培所をつくる。収穫は1年後ということで、子ども達も楽しみにしていた。
(3)自然観察路から広場の開拓へ(平成16年4月~)
 開拓も順調に進み、雑木林を一周する自然観察路ができあがる。地域の大学名誉教授を招いて、雑木林の植物の名前を調べたり、木登り大会等を催した。しかし、小道には次々と笹が生えはじめ自然観察路を維持していくことだけでも大変であった。また、大きな木には太い木蔦が絡み、木を枯らしている。台風の後には2~3本の大木が倒れてしまうこともあった。「木を救おう!」活動で木蔦を切り取り、以降の倒木を防いだ。  さらに雑木林として再生するために、小道だけではなく、竹や笹を広範囲に伐採して広場を作りはじめた。倒木を利用して丸太椅子を置き、「森の教室」として登場する。またこの年「流しそーめん」を校庭で実施。


  雑木林探検隊の本年度の活動(平成17年4月~)
(1)「椎茸ができたよ!」(5月)
 一昨年の2月に椎茸菌を植え付けたほだ木から立派な椎茸が数本生えていた。ほだ木を組み合わせていたために水分が少なくなり枯れてしまったとか心配していたが大きな椎茸が生えたことに子ども達も驚いていた。  ほだ木を地面に直接横たえさせて自然の状態で水分が取れるように栽培園を改造する。今年の秋から本格的に収穫が望めそうである。
(2)「第2回流しそーめん」実施(7月)
 昨年は雑木林の広場がなかったため、校庭で行った「流しそーめん」だったが、今年は林の中の広場で実施することができた。1年生から6年生までの参加希望者と保護者により60名以上が参加した大きな活動となった。  まず、雑木林の竹を切り倒し、それぞれの箸と器をつくるところから始める。慣れないナイフを使って箸らしきものができあがり喜ぶ低学年の子ども達であった。その間父親はそーめんを流す樋を組み立てる。母親は大量のそーめんを茹でる。準備も整って流しそーめんが始まった。  初めて流しそーめんを経験する子どもや保護者も多く、にぎやかな楽しいひとときであった。今回製作した箸と器は自宅に持ち帰りその後も家で使っているという子どももいた。夏の「雑木林探検隊」の活動として定着してきた感がある。本校教師の応援も多数あり、また他の講座を受けている子ども達も終わりの方で参加する。
(3)今後の活動予定
9月~「広場を広げよう!」
10月~「芋煮会」「つりざおを作ろう」
11月~「にじます釣り大会」 他




支援団体活動レポート