団体名  上下流のふれあいを推進する会
事業名称 ネイチャートレッキング〔2003サマーキャンプin KISOGAWA中のプログラム〕
実施期日 平成15年8月1日(金)〔キャンプ全体は平成15年7月30日(水)~8月1日(金)〕
参加者数 82名(名古屋市 29名、日進市 29名、木祖村 24名)

 今年も、恒例となっているサマーキャンプが、7月30日(水)~8月1日(金)の2泊3日で、行われました。平成8年から始まったこのキャンプは、関係機関や地元のご協力を得て毎年開催し、今年で8回目を数えます。木曽川最上流部に建設された味噌川ダムの地元・木祖村、下流受益地域の愛知県日進市及び、名古屋市の小学5~6年生総勢82名を迎え、味噌川ダム周辺及び木祖村の総合レクレーション施設「こだまの森」で、様々なプログラムによる交流活動を行いました。

 上下流のふれあいを推進する会(木祖村、日進市、水資源開発公団味噌川ダム管理所で組織)が主催するこの交流キャンプは、年を経るにつれて定着し、親御さんの間で、クチコミによる評判が拡がっているようで、定員に対して日進市では2.7倍、名古屋市では1.4倍の応募がありました。
 今年の活動内容ですが、初日は「各班の班旗作り」「野菜収穫体験」「収穫した野菜を材料にアウトドアクッキング」、二日目は「発電所やダム資料館見学」「ダム湖で手作り筏遊び」「キャンプファイヤー」、最終日は、この企画コンテストに応募した活動「ネイチャートレッキング」がメインでした。今年の新たな試みとして、子供たちが思い・感じたままの声を出し合う「グループワーク」を、毎日行いました。それぞれ違う自然・社会環境で生活して感じること、木曽川や水やダムのこと、自然やこのキャンプで感じたこと、など子供たちのストレートな声を聞くことができました。
 さて、「ネイチャートレッキング」は、今回初めて取り入れた企画で、特に下流地域の子供たちに、水道の蛇口から流れ出る水を育くんでくれる森林を「五感を使って直接体験・共感・学習」してもらえれば、と考えました。
 活動の場となった「水木沢天然林」は、木曽川源流の里・木祖村が管理する自然のままの姿が残された森林で、樹齢550年の天然サワラを始め、ヒノキ、ブナ、トチノキなどが混交している貴重な森です。
 子供たちは、「小さな葉」「ツルツルしたもの」「丸いもの」…など、発見したもので埋めていくビンゴゲームカードを手に、「原始の森」コースと「太古の森」コースを班ごとに選び、目的物をさがしながら散策しました。
 クマさんが近寄らないように“熊よけRIN RIN”を鳴らしたり、清水の中に手を入れて生き物を探したり、冷たい水を口に含んだり…。
 終了後のグループワークでは、「自然のにおいがした。草とか木とか」「水がうまかった」「コケのところに、動物の足跡のようなものがついていた」など、自然を敏感に感じ取った意見が出されていました。
 「水と交流」をテーマとするこのキャンプ全体で、様々なプログラムを体験する中で、「ネイチャートレッキング」は、水の源・森林の大切さや素晴らしさを、子供達の心と体にしっかりと植え付けたことと思われます。
 プログラムの進め方、子供たちが興味を示すゲーム作り、インストラクターをどうするか、などの新企画に伴う準備段階の苦労はありましたが、森の中を散策する子供たちの、生き生きとした表情から、十分に報われたものがあったと考えます。